ロハス・メディカルvol.125(2016年2月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年2月号です。


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出典:KEIHAYASHI,ETAL.JNERVMENTDIS.(INPRESS)※うつ症状の有無、社会参加の頻度、学歴、職業、一人当たり 世帯収入、年齢、性別、婚姻状況で調整。大和出版(本体1600円)ご注文は全国書店かAMAZONでLOHASMEDICALVIEW危うし!!がん患者と日本の宝好評刊行中ロハス・メディカル編集発行人 川口恭著『がん重粒子線治療のナゾ』ビデオであったり寄席であったりとまちまちだったため、エビデンスとしては不充分という状況があります。 同じく精神的な効果としても、自己や他者を励まし、許し、心を落ち着けるようなユーモアには、抑うつ状態の改善や予防の効果が複数報告されています。作り笑いであってもストレス軽減効果があるという研究もあります。ただしこれらも対象者数が充分でなく、医学的に確立した事実とは言えません。 「だからこそ今回の調査を実施したのです」と近藤准教授。「笑うことが健康に繋がるかは、長期にわたって追跡調査する必要があります。既に来年には今回と同様の調査を予定していますし、合計3〜5回、およそ10〜15年は継続する考えです。その上で死因データなどと照らし合わせて、病気や死亡と笑いの関係をより明らかにしていきたい」と意気込みを示します。 なお近藤准教授は、一人でテレビの娯楽番組などを見て笑うより、人と一緒に笑う機会を持つ方が、健康への影響が大きいのではと見ています。自身の別の研究で、「高齢者が地域サロンに参加すると要介護になるリスクが半分になる」という結果が出ていることも、背景にあります。「笑いの機会に関する研究を進めることで、ゆくゆくは地域コミュニティや集いの場など、街づくり政策に活かしていく予定です」5笑う頻度と不健康感の関係(男女別平均)笑う頻度ほぼ毎日週に3〜5回男性女性月に3〜5回ない・ほとんどない自分を「不健康」と評価する割合※0.00.51.01.52.0


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