ロハス・メディカルvol.125(2016年2月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年2月号です。


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36.0036.2536.5036.7537.0037.25(℃)深部体温6:0012:0018:0024:006:0012:00時刻睡眠急降下す。 前回も見たように、私たちの体温は、就寝の少し前から低下し始め、眠った後に深部体温が急降下します(図)。 「就寝直後に下降する勾配が大きいほど、スムーズな睡眠プロセスが導かれ、熟睡感につながると考えられます」と守田助教。 そのような急降下を呼べる寝床の環境については様々な研究が行われてきており、ざっくりまとめると、寝具の中の温度が30〜34℃、湿度40〜60%が理想的のようです。 寝具や寝巻きの影響を除く眠のためには、就寝環境の温度管理も大事で寝床は頭寒足熱快ためほぼ裸で就寝させた実験では、気温29℃以上34℃未満で睡眠が安定していました。それより低温でも高温でも途中で目覚めやすくなり、特に低温下ではレム睡眠の減少が見られました。高温下では、深いノンレム睡眠やレム睡眠が減少した、という研究もあります。 一方、「顔周りの温度」として11〜22℃程度が快適としている研究もあります。布団の中は暖かく、外は涼しく。「頭寒足熱」はやはり正しいんですね。 寝床の中の温度管理なんて大変そう、と思われるかもしれませんが、要は布団に入っていて快適と思えれば、概ねそれくらいの温度になっているはず、ということです。 寝室全体では、冬で13℃以上、夏で28℃以下とする研究結果があります。冬はもっと室温が下がることも多いはずですが、寝具が発達して寝床の中の温度を保てるため、冬の室温についてはさほど神経質にならなくて済むようです。一方、夏は寝具を減らすにも限界がありますから、エアコンなどを上手に活用して、冷え過ぎない程度に室温管理をしましょう。出典:JEANNEF.DUFFYETAL,AMERICANJOURNALOFPHYSIOLOGY,VOL.275NO.5,1998:1478-1487より編集部にて作成8体温の急降下と睡眠


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