ロハス・メディカルvol.136(2017年1月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2017年1月号です。


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 病気をもちながら仕事をしている人は多くいます。例えば、2010年に実施された厚生労働省の調査によると、がんの通院治療をしながら仕事をしている人は32.5万人いますし、2014年に実施された障害者職業総合センターの調査によると、生産年齢(15歳以上65歳未満)にある難病の人の半数弱が働いているというデータもあります。他にも、生活習慣病の治療をしながら仕事を続ける人もいますし、病気をもって働くことは特別なことではありません。 しかし、病気の種類や病状によって、治療と仕事の両立はなかなか難しいのも現実です。 大久保さんが言われているように、病状に合わせて無理せずにできる仕事を考えるというのも大切なことです。また、専門家に相談するという方法もあります。 例えば、がんの人であれば、全国のがん診療連携拠点病院等に設置されたがん相談支援センターにおいて就労の相談を受けていますし、長期療養者への就職支援事業としてハローワークと病院の連携も始まっています。難病の人にも、全国の難病相談・支援センターが就労相談を受けている他、ハローワークに難病患者就職サポーターを配置するなど、病気をもちながら就労することへの支援が広がっています。また、労働問題を専門とした社会保険労務士に相談し、サポートを受けることも考えられます。 独りで悩まず、自分で分からないことは専門家やよく知っている人に訊くということも、セルフマネジメントの大事なポイントです。もっと詳しいことや他の方法を知りたい方は、日本慢性疾患セルフマネジメント協会のWEBサイト(HTTP://WWW.J-CDSM.ORG/)をご覧いただき、同会のワークショップに参加してみてください。どんなことでも構いません、病気で悩んでいることをお寄せください。毎月一つの質問に、病気を持つ人が答えます。ご相談は、メールでINFO@LOHASMEDIA.CO.JP、もしくは郵便で〒107-0062 港区南青山2-2-15-616 『ロハス・メディカル』編集部までお送りください。匿名で結構ですが、年齢・性別・職業をお書きいただくと、より適したアドバイスをしやすくなります。LOHASMEDICALVIEW それまで、週2日と週3日の仕事の時には、体調を崩しても無理すれば何とかなるかと思って、職場に病気のことを伝えていませんでした。しかし、週4日勤務となると病気のことを伝えないと難しいと思い、面接の時点で伝えるようにしました。週2日や3日の仕事を数年していて、仕事をすることは問題ないこと、だいぶ体調も安定してきていること、月に2回は病院に通うこと、いずれは週5日で働きたいと思っていること。すべてを伝えた上で、社員登用もある会社に就職することができました。そして、1年半ほど週4日の勤務をした後、今年に入ってから社員登用され、週5日の勤務に戻ることができました。 こうして、何度も転職をしながら仕事を続けられたのは、人事・労務という同じ職種を続け、ある程度の専門性を身に着けていたことも影響していると思います。会社によって業務内容ややり方は異なりますが、今までの経験を活かしながら新しいことを学ぶという姿勢で、長く今の仕事を続けていけるよう日々取り組んでいます。 また、元々は人に助けを求めるのが苦手だったのですが、伝えないと周りも助けられないということを感じるようになりました。細かく伝える必要はありませんが、必要な時に助けてと言えるようにしたいと思います。 体調が悪くなって仕事を辞めた時は、正直、もう就職は難しいと思ったこともありました。でも、体に無理のない範囲で挑戦し、自信をつけていくことで、5年半ほどかけて正社員に戻ることができました。あなたの悩みをお寄せください。


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