ロハス・メディカルvol.137(2017年2月号)

ロハス・メディカル2017年2月号です。睡眠と免疫の関係、水晶体とオートファジー、体幹トレーニング、血管の傷みが分かる検査、亀田総合病院事件、小松秀樹、がん対策基本法の狙い、オプジーボの光と影9など


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ーベル賞で一躍有名になったオートファジー。オート=自己、ファジー=食べるということで、最初は、言葉通り、体内の不要タンパクを自分で食べるゴミ処理機能という印象が強かったように思います。その後、色々な報道がなされ、不要になったタンパクを分解して必要なタンパクの合成に役立てていることが知られるようになると、リサイクルというエコ的なイメージもついてきたようです。 また今後オートファジーの研究が役に立つと期待される疾患についても紹介されるようになり、その1つに白内障が挙げられていました。 東大医学部の水島研究室のウエブサイトにも、「オートファジーは加齢性白内障の抑制に必須である」という論文の内容が記載されています。オートファジーの働きが欠損しているマウスを使った実験で、水晶体が濁り、白内障が発生していたそうです。らえることは大変ありがたく思います。なぜなら、眼の仕組みは学校教育で比較的学習しているにもかかわらず、なぜ水晶体は透明なのか、なぜ水晶体が濁るのか、といったことについては教わりません。高齢になり、白内障になりかけて初めてサイトや書籍で水晶体の濁りについて知ることになり、慌てて目を守ろうとします。もし、白内障になる前に少しでも水晶体の仕組みを知っていれば、劣化は必ず 眼に入ってくる光をしっかりと網膜まで届けるためには、水晶体がとてもきれいな透明である必要があります。透明でなく濁ってくると白内障になり、かすんでみえたりぼやけたり、まぶしく感じたりします。どうやらこの透明という品質について、オートファジーが関係しているようです。 オートファジーのお蔭で白内障にも着目しても起こるものと認識し、せめてその劣化スピードを抑えるように、若いうちから自分なりにできることに取り組めたのではないかと思うからです。 さて、学校では眼の構造をカメラと比較して学習することが多く、水晶体はカメラのレンズに相当すると教わります。焦点を合わせるために、カメラではレンズの位置を前後に移動させますが、眼の場合では水晶体は横から引っ張る力を変えてレンズの厚みを変えることを学習します。 どうもこの比較が頭に強く残っているためではないかと思うのですが、水晶体が1つの細胞で出来ているように思っている人がいらっしゃいます。実際は、細胞が層のように集まっており、何と1000層もあります。密に規則正しく並んでおり、細胞と細胞の境目もジグソーパズルのようにぴったりとはまっているLOHASMEDICALVIEW薬剤師。科学の本の読み聞かせの会「ほんとほんと」主宰吉田のりまき都道府県が設置する教科書センター一覧は、文部科学省のサイトに掲載されています。HTTP://WWW.MEXT.GO.JP/A_MENU/SHOTOU/KYOUKASHO/CENTER.HTM教科書をご覧になりたい方へ第22回水晶体は必ず劣化せめて遅らせようノ4層状になった細胞


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