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情報はすべてロハス・メディカル本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

ストレスなぜ悪いのか


どうすればよいのか。

56-1.2.JPG まず大前提として、自分ではどうしようもない苦痛を感じたら、速やかに病院や診療所に受診してください。何か病気の隠れている可能性もありますので、最初は症状の出ている部位の担当科で結構ですし、落ち込みや睡眠障害が自覚されているのであれば、精神科や心療内科からスタートするのが賢明です。
 受診の結果、特に疾病はなくストレスだけが問題と分かれば、対処方法は色々あります。医師などからもアドバイスがあるはずなので、まずはそれに従ってください。ただし、ストレスの問題の場合、ストレス反応を起こしているのは自分であって、ストレッサーではありませんので、医師に任せて一件落着ではなく、自分自身を振り返ってみる必要もあります。
 まず、ストレスをもたらしている原因を見つけてみます。適応できないほど強いストレスの場合は逃げるというのが、生理学的には正しい対応です。ただ現実問題として簡単ではないでしょうし、逃げないからといって生命身体に危険が及ぶわけでもないでしょうから、自分の方で工夫して適応できないか知恵を使ってみましょう。
 冒頭の、ゴムボールと野球ボールの話を思い出してください。同じストレッサーでも、その人の素地によって感じるストレスは異なります。
 気分転換したり運動したりして、ストレスへの耐性を下げない(喫煙=次号で特集します=や過度の飲酒は、ストレスへの耐性を大幅に下げます)ことは大事です。
 また、ストレッサーをどのように捉えるかという「認知の仕方」も重要です。
 この2点の違いによって、ストレスに強い人と弱い人が出てくるのを私たちは日常的に見ています。例えば、目標や期限をバネにして頑張る人のいる一方で、同じ目標や期限を、仕方なく果たさなければならないノルマ、迫り来る締切と感じて苦しむ人もいます。決して能力だけの問題ではありませんよね。
 ストレッサーから逃げられないのは現代社会に生きる宿命。でも文明社会ならではの武器もあります。医療のサポートを受けて、向精神薬や漢方薬などを使うというのは、時代に適応した賢い手ではないでしょうか。

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