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「わかっちゃいるけど、やめられない」? 依存症
「依存症」ってこんなもの。
はじめに、依存症とはどんなものをいうのか、確認しておきましょう。簡潔にいえば、「快感や高揚感を伴う物質の摂取を繰り返し行った結果、有害とわかりながらその刺激なしにはいられなくなった状態」です。
世界保険機構(WHO)が作成した「疾病及び関連保険問題の国際統計分類(ICD-10)」では、「精神作用物質使用による精神及び行動の障害」の一つに、右表1の物質による「依存症候群」というカテゴリーを設けています。
また、米国精神医学会作成の「精神障害の診断統計マニュアル(DSM-Ⅳ-TR)」では、11種類の物質に関係する精神障害を「物質関連障害」と呼び、その中で左表のように「依存」の診断基準を示しています。
どの依存症でも共通する症状の特徴は以下のようなもの。
①強迫性。
ある依存症の物質のことが頭にこびりついて離れず、抑制しようとしても抑制できない。
②反復性。
やめられないために、同じ物質の摂取を繰り返す。
③衝動的。
思いつくまま即、行動に移してしまう。他に目がいかなくなり、冷静な判断に欠ける。
④貪欲性。
執拗なまでに、その物質ばかり追求する。「むさぼる」。
この制御不能の状態を特に、「精神依存」と呼びます。セルフコントロールができないので、日常生活は乱れ、仕事や人間関係でもトラブルを重ねるようになっていきます。友人や家族との約束を破っても、学校や仕事を休んでも、嘘をついても、借金をしてでも、その物質なしではいられなくなるのです。
はじめに、依存症とはどんなものをいうのか、確認しておきましょう。簡潔にいえば、「快感や高揚感を伴う物質の摂取を繰り返し行った結果、有害とわかりながらその刺激なしにはいられなくなった状態」です。
世界保険機構(WHO)が作成した「疾病及び関連保険問題の国際統計分類(ICD-10)」では、「精神作用物質使用による精神及び行動の障害」の一つに、右表1の物質による「依存症候群」というカテゴリーを設けています。
また、米国精神医学会作成の「精神障害の診断統計マニュアル(DSM-Ⅳ-TR)」では、11種類の物質に関係する精神障害を「物質関連障害」と呼び、その中で左表のように「依存」の診断基準を示しています。
どの依存症でも共通する症状の特徴は以下のようなもの。
①強迫性。
ある依存症の物質のことが頭にこびりついて離れず、抑制しようとしても抑制できない。
②反復性。
やめられないために、同じ物質の摂取を繰り返す。
③衝動的。
思いつくまま即、行動に移してしまう。他に目がいかなくなり、冷静な判断に欠ける。
④貪欲性。
執拗なまでに、その物質ばかり追求する。「むさぼる」。
この制御不能の状態を特に、「精神依存」と呼びます。セルフコントロールができないので、日常生活は乱れ、仕事や人間関係でもトラブルを重ねるようになっていきます。友人や家族との約束を破っても、学校や仕事を休んでも、嘘をついても、借金をしてでも、その物質なしではいられなくなるのです。
タバコでも立派な依存症。 ご存じかと思いますが、長期にわたる喫煙は心疾患や肺ガンのリスクを高め、吸わない家族も受動喫煙で悪影響を受けるもの。そう頭でわかってはいても、禁煙はなかなか大変です。これは、精神的依存のみならず、ニコチンの耐性による身体依存をともなうため。程度を超えれば立派な依存症です。平成18年からは禁煙治療の一部に公的な医療保険が適用されるようになりました。医療機関で専門プログラムに沿って進められます。アルコールやタバコなど、合法的に自動販売機で売られているようなものでも、依存を引き起こすのです。