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たかが貧血、されど貧血

いったい、貧血って何ですか?
6-1.1.JPG 貧血とは何かを説明する前に、ひとつ質問です。血が赤いのはなぜか、ご存じですか。
 血は血しょうという液体の中に、赤血球や白血球、血小板といった固形成分(血球成分)が混ざってできています。その赤血球が文字通り赤色をしているので、血も赤く見えるのです。そして、その赤は赤血球の中にある「ヘモグロビン」の色です。
 もうひとつ質問です。血の役割って、なんでしょう。
 動脈をいく往路は体の隅々まで酸素や栄養を運び、静脈を帰る復路は細胞から出る二酸化炭素や老廃物を回収してくる、です。
 血の赤い成分・赤血球は、このうち酸素の運搬を担っています。貧血とは、その赤血球もしくは酸素と結合するヘモグロビンが何らかの原因で足りなくなり、体のあちこちが酸素不足(酸欠)になることです。
 人間の細胞は、酸素がないとエネルギーを作れません。脳で酸欠になればボーッとしたり、めまいがしたり。筋肉で酸欠になれば力が入りません。また酸素不足を補おうと心臓が過剰に働くために動悸がしたり、呼吸が早くなって息が切れやすくなったりもします。
 つまり、これらが貧血の症状ということになります。他に爪や髪の毛などが傷みやすくなる人もいます。体温調節もエネルギーが必要なことですから、暑さ寒さにも弱くなります。思い当たりませんか。とりあえずQOLが下がることだけは、ご理解いただけるのでないでしょうか。
 さて、宿題が残っていました。いわゆる脳貧血と貧血の違いはなんでしょう?
 たとえ血の中身が正常であっても末端の細胞まで届かなければ、やはり酸素不足が起きることは、簡単に想像がつくと思います。脳貧血は、血が薄いわけではなく、一時的に脳に血が不足するものです。血圧が低い場合も、貧血とよく似た状態になります。でも原因は全然違いますので、対処法も異なります。
 今回は、「貧血」の特集です。朝礼でよく倒れた過去があるからといって、必ずしも貧血とは限りませんので、お間違いのないよう。
6-1.2.JPG さて、この貧血、原因は色々あって代表的なのが左表の5種類です。このうち日本人貧血患者の7割以上を占めるとみられているのが、鉄欠乏性貧血です。そして、この鉄欠乏性貧血は、定期的に月経で血を失う女性に圧倒的に多いものです。ただし、他の貧血に比べれば原因が単純なため、生活習慣を見直すことで、健康な状態に持っていける可能性が高いものでもあります。

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