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たかが貧血、されど貧血

貧血かどうか、こうして判断します。
6-1.3.jpg 貧血かどうかを確定させるには、まず上図のように3つの血液検査を行います。赤血球やヘモグロビンが不足するのが貧血ですから、それらの数値を調べてみようということですね。
 調べた結果、貧血に間違いないとなったら、今度はどの貧血かを探ることになります。
 この際に、ヘモグロビンとは一体何ぞやということを知っていると、以降の話を理解しやすくなるので、まずそこから説明します。
 ヘモグロビンは、ヘムという鉄化合物とグロビンというたんぱく質の結合したものです。ヘム鉄というサプリメントに見覚えのある方もいると思います。この辺は、後ほど改めて説明します。覚えていただきたいのは、体がヘモグロビンを作るには、鉄が欠かせないということです。だから鉄欠乏性貧血なるものも存在するわけです。
 健康な成人の場合、体内に3000~5000mgの鉄があるといわれます。うち、ヘモグロビンなどに取り込まれて生命現象に関与しているものを機能鉄、特に働かず蓄えられているものを貯蔵鉄といいます。貯蔵鉄は1000mg程度あれば適正とされ、「フェリチン」というたんぱく質内に取り込まれた形で、肝臓などに貯えられています。
 普通に生きているだけでも毎日1mgの鉄が皮膚や腸から失われていきます。食事から若干の補給はありますが、意識して摂取しないと、なかなか1mgは吸収できません。こうして機能鉄が足りなくなると、貯蔵鉄を取り崩すことになります。
 この時、必要としている組織まで鉄を届けるのが、「トランスフェリン」というたんぱく質で、鉄が結合した状態のトランスフェリンを「血清鉄」といいます。血清とは、血しょうから線維などの凝固成分を除いたもののことです。
 日々の排泄量に比べて貯蔵鉄は膨大にも思えますが、何年も摂取不足が続けば、やがて底を付きます。そして鉄欠乏性貧血となって現れるのです。
 さて本題に戻りましょう。
 鉄欠乏性貧血でないかと思われた場合、以下の項目も確かめます。①巨大な血球がなく白血球や血小板に比べて赤血球だけが少ないこと。血の色も薄いこと、②「トランスフェリン飽和率」が20%未満であること、③フェリチンの値が底を打っていること。
 トランスフェリン飽和率とは、トランスフェリンのうち鉄が結合している(血清鉄になっている)ものの割合です。この値が高いほど、末端まで鉄が潤沢に供給されていることになります。
 先ほどの①で、巨大な赤血球があったら、それは巨赤芽球性貧血ですし、赤血球だけでなく他の血球成分も少なかったら、それは再生不良性貧血の可能性が高いです。色が濃いなら溶血性貧血かもしれません。
 同様に②、③が当てはまらない場合、続発性貧血や再生不良性貧血が疑われます。ちなみにフェリチンの値は、がんの人で進行しているかどうかをチェックする腫瘍マーカーや慢性炎症のマーカーとしても使われます。

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