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今こそ本当の「漢方」が知りたい
西洋医学でなかなか効果が上がらないので、漢方を試してみたい。そんな時には、主に次の3つのアクセス先が考えられます。
まずは、この記事を読んでいる皆さんが通っている、総合病院です。現在、ひとつの医療機関が一人の患者に対して、保険を使った診療(保険診療)と使わない診療(自由診療)を同時に行うこと(混合診療)は認められておらず、ほとんどの総合病院は保険診療の枠内で漢方治療や漢方薬の処方を行っています。
総合病院では、漢方医学と、現代医学の両方の知識を持った医師が、「この患者さんにはどちらの医学のどんな治療法が効果的なのか」を念頭に置きながら漢方診療にあたります。漢方で証を得る場合には、患者が以前に受けた西洋医学の検査結果などもあわせて参考にします。
ただ、すべての総合病院に漢方診療をしてくれる医師がいるわけではありません。漢方に通じた医師が内科にいる、などという場合もあります。まずは、自分の通っている総合病院で、漢方診療をしてくれる医師がいるかどうかを尋ねてみるといいでしょう。
ちなみに、今年の8月から、(社)日本東洋医学会が認めた「漢方専門医」資格を得た医師は、それを広告してよいことになりました。日本東洋医学会のホームページに漢方専門医の名前一覧が出ています。
次に、漢方専門クリニックの開業医です。総合病院とは異なり、自由診療を行っているクリニックが数多くあります。患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの煎じ薬などを処方してくれるのが自由診療の特徴ですが、診察や薬に保険が利きませんので、思ったよりお金がかかることもあります。
3つ目は、漢方薬局の薬剤師です。漢方薬局では、医師の処方箋のいらない一部の漢方薬を扱っています。この道数十年というベテラン薬剤師も少なくありませんし、初心者の相談にものってくれることでしょう。
「鍼灸治療も試してみたい」と思ったら。 西洋医学では難渋した症状に悩んでいる場合、鍼灸も選択肢のひとつでしょう。腰痛、神経痛、リウマチ、五十肩など6種類の病気については、すでに医師に治療を受けた事実があり、さらに医師が鍼灸での治療が必要だと認めた場合に限って、鍼灸院での治療に健康保険が適用されます。鍼灸に興味があるなら、まずはかかりつけの漢方専門医に相談してみるといいでしょう。