更年期障害 切り抜けよう。
他人から見ると深刻でないけれど、当人にとっては非常に深刻なことってありますよね。
今回採り上げる「更年期障害」は、まさにそんな疾病です。
監修/熊本悦明 札幌医科大学名誉教授
黒田優佳子 黒田IMR院長
『人間五十年、下天のうちをくらぶれば...』というのは、織田信長でお馴染み「敦盛」の一節ですが、いまや人生85年時代、老境に達してなお、何かに挑戦することは決して珍しくなくなりました。信長もビックリの時代です。
老年期をいきいきと過ごすためにも、壮年期からスムーズに移行したいところ。しかし、この移行の「更年期」に、症状の重い軽いはともかく、誰もが通り抜けなければならない精神的・肉体的な変調があります。
それが更年期障害。
一般的な検査では特に異常は出ませんが、原因の分からない苦痛は強く感じてしまうのが人間の性。逆に異常なしだからと甘く見ていると、本当に健康を損ねてしまうこともあります。上手にやり過ごしてQOL(生活の質)を維持できるかどうかは、『敵』をよく知ることにかかっています。