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全身老化のサイン? 歯周病
歯周病の進行を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。原因はプラーク中の細菌ですから、プラークコントロール、つまりプラークを確実に取り除くことが最も大切。一番の方法は、正しいブラッシングです。
「私は毎日ブラッシングしているのに」という方、磨いているつもりでもきちんと磨けていないのが実情かもしれません(右図)。自分に合った歯ブラシを使っていますか? 適切な位置に歯ブラシが当たっているでしょうか? 基本は左図のとおり。歯ブラシを小刻みに動かし、1~2本ずつ、10回~20回くらい磨きます。1日に最低一度は、5分以上かけてゆっくり、すみずみまでプラークを取り除いてください。理想は毎食後に磨くこと。さらに寝る前に丁寧に磨くと効果的です。
ただし、歯の生え方や大きさは人それぞれ違うもの。歯科医師や歯科衛生士と相談しながら自分に合ったブラッシング方法を見つけましょう。歯間ブラシやデンタルフロス、部分磨き用歯ブラシなどの補助器具の併用もおすすめです。
加えて、生活習慣の改善も大切。先にも申し上げたとおり、歯周病を悪化させる最大の要素は喫煙です。ぜひ禁煙を心がけて。もちろん偏食もNG。繊維質やビタミンCの豊富な食物をとり、バランスの良い食生活を実践してください。噛み合わせの悪化も防ぎながら、歯周病に負けない抵抗力をつけましょう。
さて、治療の基本は原因除去法。検査で歯周病の実態をつかみ、原因を除去します。
①精密検査と応急処置
まず、歯周ポケットの測定、レントゲン診断、問診、噛み合わせのチェック等を行い、応急処置を行います。腫れた歯肉の切開、膿出し、噛み合わせの調整、投薬などです。
②歯肉縁上の歯石除去
歯肉縁より上にある歯石を除去(スケーリング)します。適切なブラッシング指導によるプラークコントロールが順調であれば、歯肉炎の場合で2~3週間、歯周病の場合でも軽度なら2~3カ月の継続によって完治することも。
③再評価検査1
歯肉が健康を取り戻しているか検査します。歯肉縁の下に歯石が付着して炎症が改善しない場合はSRPへ。
④スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
局所麻酔下で歯肉の縁の下の歯石を除去します。さらにざらざらしたセメント質も除去し、歯根の表面を滑沢に仕上げます(ルートプレーニング)。
⑤再評価検査2
1カ月程度おいて改善状況を確認。予測した結果が得られないときは、歯周外科手術へ。
⑥歯周外科手術
さまざまな術式があり、症状に応じて使い分けられます。(とはいえ、どれだけ新しい治療法を用いても手遅れの歯周病は治療できません!)
⑦メンテナンス
歯周病は治療が終わってからが肝心。毎日のブラッシングと規則正しい生活、歯科医院での定期検診・口内清掃によって、健康を取り戻した状態の維持に努めましょう。