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セルフマネジメントのポイント 武田飛呂城

 病気をもちながら仕事をしている人は多くいます。例えば、2010年に実施された厚生労働省の調査によると、がんの通院治療をしながら仕事をしている人は32.5万人いますし、2014年に実施された障害者職業総合センターの調査によると、生産年齢(15歳以上65歳未満)にある難病の人の半数弱が働いているというデータもあります。他にも、生活習慣病の治療をしながら仕事を続ける人もいますし、病気をもって働くことは特別なことではありません。

 しかし、病気の種類や病状によって、治療と仕事の両立はなかなか難しいのも現実です。

 大久保さんが言われているように、病状に合わせて無理をせずにできる仕事を考えるというのも大切なことです。また、専門家に相談するという方法もあります。

 例えば、がんの人であれば、全国のがん診療連携拠点病院等に設置されたがん相談支援センターにおいて就労の相談を受けていますし、長期療養者への就職支援事業としてハローワークと病院の連携も始まっています。難病の人にも、全国の難病相談・支援センターが就労相談を受けている他、ハローワークに難病患者就職サポーターを配置するなど、病気をもちながら就労することへの支援が広がっています。また、労働問題を専門とした社会保険労務士に相談し、サポートを受けることも考えられます。

 独りで悩まず、自分で分からないことは専門家やよく知っている人に訊くということも、セルフマネジメントの大事なポイントです。

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