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これがホントの ナースのお仕事!

いったい何をしているの?

 ナースの仕事ぶりをもう少し具体的にイメージできるよう、解きほぐします。といっても、その実態は働く場所によって千差万別(コラム参照)なので、ここでは最も一般的な病院ナースに焦点を絞ります。
 一口に病院のナースと言っても、大きく分けて通院患者の世話をする外来ナース、入院患者の世話をする病棟ナースの二種類があります。ほかに手術の介助を専門に行うナースもいますが、数はあまり多くありません。
 医療機関によって、外来・病棟を回り持ちするパターンと、どちらか一方だけというパターンがあり、後者の方が一般的です。外来ナースの仕事は、ほぼ皆さんが見ている通りのことなので詳しく説明しません。なんといっても基幹病院で多数を占めるのは病棟ナースです。
 病棟ナースは、1人で少なくとも5人程度、多い場合は10人以上を担当します。担当患者数は施設や時間帯によって異なり、これについては次の項目で改めて説明します。担当患者を固定する施設と、ローテーションでぐるぐる変える施設とがあります。患者から見てどちらがありがたいかは、議論の分かれるところです。
 で、ナースが何をしているかですが、まず定期的に巡視して容体急変などに気を配りつつ、ナースコールに対応します。急性期入院の患者はただ寝ていればよいというものではなく、毎日、検査や手術など何らかの予定が入っているものです。患者がそのスケジュールを守れるよう目を配り、また患者の状態を観察し治療の効果をはかって医師に報告すると共に、場合によっては検査準備・与薬・記録などの行為を行うのがナースの大切な役割。
 その動かせない予定の合間を縫って、日常的なサポートを行っています。患者の状態が深刻であればあるほど、日常的なサポートの量も増えます。退院・入院の準備もあります。患者や家族の訴えを聞くなど精神的なサポートもします。
8-2.1.JPG 入院患者は、24時間病院にいて看護を必要としています。当然のことながら看護も24時間体制になります。その24時間を1人が連続で担当するのは無理ですし、労働基準法違反でもありますので、日勤・準夜勤・深夜勤の三交代制をとるのが一般的です。準夜勤・深夜勤の分を1人でカバーしてしまう二交代制の施設も増えてきました(左図参照)。シフト交代時には、きちんと引き継ぎすることが欠かせません。
 こう見てくると、精神的にも肉体的にもなかなかハードなことが、実感いただけるのでないでしょうか。

こんな所にも看護師。  ナースの仕事場が医療機関とは限りません。企業の保健管理室や福祉施設、訪問看護ステーションなどは思い浮かべやすいでしょうか。大勢在籍しているのに思いつかないのが自衛隊。有事にケガ人が続出するのに備え、衛生部隊に配属されているわけです。  変わったところでは、コンサートなどのイベント会場があります。必ず気分の悪くなる人が出ますからね。最近では、ツアーコンダクターをするナースが増えているとか。確かにお客さんも催行者もいざという時に安心です。  ただでさえ医療機関がナース不足に悩んでいるうえに、医療機関外でも引っ張りダコというのが現状のようです。

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