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あなたの悩みにお答えします①

セルフマネジメントのポイント 武田飛呂城

 不安やイライラなど、やりきれない気持ちは誰もが経験することで特別なことではありません。心が負の感情でいっぱいになった時、これは誰にでもあることなんだとつぶやいてみれば、落ち着いて対処することができるかもしれません。

 池田さんの経験では、3つの対処法をされていました。1つは、些細なことでも自分のやりたいことを続けるということです。池田さんは、パンを焼いたり、花に水をやったり、日常生活でやりたいことを続け、自分にもまだできることがあると気づきました。できること、やりたいことが見つかると、生活に喜びが生まれます。この小さな喜びを増やしていくことが、やりきれない気持ちに対処していくために重要です。

 2つ目は、誰かの支えになるということです。病気になると、人に助けてもらうたび、迷惑をかけていると感じることがあります。すると自信がなくなって、気分も落ち込みがちです。でも、誰しも、どんな状況でも、他の人を助けることができます。池田さんは病気の経験を元に、人にアドバイスができました。誰かの役に立つ経験を通して、自信を取り戻すことができます。

 3つ目は、独りにならないということです。孤独は心を苛(さいな)みます。落ち込んだ時こそ、患者会や友人など、誰かに会うということが大切です。人と触れ合う中で、自然と気持ちが安らぐことがあります。

 ただ、気分の落ち込みが2週間以上治らない時や、自分を傷つけそうな衝動がある時は、心療内科など、専門家を訪ねるのも重要です。

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