文字の大きさ

過去記事検索

情報はすべてロハス・メディカル本誌発行時点のものを掲載しております。
特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

絵で見て分かる生活習慣病⑩ 高血圧って何?


仮面高血圧にご用心

 高血圧が病気として扱われる理由はお分かりいただいたと思います。用心していただきたいのは、診察室で血圧を測ると正常値なのに、自宅や職場で測ってみると高血圧の値が出る「仮面高血圧」の人たちがいることです。

 診察室では低い値が出るといっても、心血管病のリスクは常に高血圧(持続性高血圧)の人と変わりません。あなたは大丈夫ですか?

 仮面高血圧には、大きく以下の3パターンがあります。

①早朝高血圧
早朝から午前中に血圧が異常な高値を示す。夜間高血圧から引き継ぐものと、早朝に急上昇するもの(血圧モーニングサージ)がある。
②昼間高血圧
ストレス下高血圧とも呼ばれ、職場や家庭でストレスにさらされている日中に血圧が上昇する。ストレスにより血管を収縮させるホルモン(アドレナリン等)が過剰になるのが原因。
③夜間高血圧
就寝中も血圧が下がらない、もしくは夜になって血圧が上昇する。原因は様々。夜間の血圧は変動幅が小さく、平均値上昇がより強く心血管病リスクの増加などに関連する。

 この中でも特に危険なのが早朝高血圧。元々心血管病の発作は早朝に生じやすいためです。
109_zuhan04.jpg

朝に晩に血圧測定を
 診察室のみで高血圧を示す「白衣高血圧」というのもあります。ストレスとの関連性が言われ、持続性の高血圧と比べれば心血管病のリスクは低いもののゼロではありません。仮面高血圧も白衣高血圧も、診断や状態把握のため、朝に晩に1日最低2回、医師の判断によっては加えて数回、家庭での血圧測定が重要になります。
 ちなみに家庭で測る場合、心臓が収縮して血液を送り出す際の血圧(上の血圧)が135mmHg以上、心臓が膨らんで血液を溜める際の血圧(下の血圧)が85mmHg以上だと、高血圧と診断されます。

  • MRICメールマガジンby医療ガバナンス学会
掲載号別アーカイブ