アンケート自由記述欄から
皆様、こんにちは。
まずは、今回の「西日本豪雨」で被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
それにしても、この暑さは何なのでしょうか? ここ数年毎年のように猛暑日が続くような状況が起こっており、ある程度は慣れっこになっているとは言え、我々が昔社会科の授業で習った「日本は大部分が温帯の国」というのは、もはや全くと言ってよいほどに当たっていないような気がします。
30代の後半を中米で過ごした私にとって明確に認識できるのは、「日本はもはや亜熱帯の国」であるということです。梅雨にしても、私が子どもの頃は、本当に嫌になるほど毎日シトシトと雨が降ったものでしたが、今や熱帯や亜熱帯の雨季のごとく、ずっとは降らないけれど降り始めたら豪雨になる、というのが日常化しているように思えます。
さて、前回の記事では6月9日実施の中野区立緑野中学校と16日実施の東大和市立第一中学校の生徒アンケートの結果をお伝えしました。東大和市立第一中学校では、2年生が事後アンケートを授業日当日に実施してしまった可能性があることもお伝えしましたが、学校側への調査の結果、「連絡不足もあり2年生は当日実施でした。しかし、設問7については週明けに改めてアンケートを取り直しをしています。」との回答が返ってきました。設問7というのは『「いのちの授業~がんを通して」を受けた後で、授業のことを誰かと話しましたか?』というもので、「(1)家族と話した (2)友達同士で話した (3)学校の先生と話した (4)その他<誰と話したか( )に書いてください>( ) (5)誰とも話していない」から当てはまるものすべてに〇を付す、というものです。
この部分は週明けに最後取り直している、とのことでしたので、前回ご紹介した通り、2年生全クラスを有効回答数に含めたものを正規の結果とさせていただきます。
今回の記事では、自由記述欄から目を引いたものをご紹介いたします。かなり長くなりますので、まずは初回実施の中野区立緑野中学校のみご紹介いたします。3年生のみ対象でしたので、当然コメントも3年生のみですが、生徒さんたちがどのようなことを感じたのか、共有していただけますと幸いです。
「事後アンケート」自由記述欄から
※標準的な表記を採用するため、生徒自身が書いた「かな」や「漢字」を一部修正してあるとともに、日本語表現として標準的でないもの、句読点も加筆・修正してあります。
中野区立緑野中学校
3年男
自分が今普通に生活できているってとてもありがたいことで、食事ができるのも勉強できるのも必ず誰かの支えがあって成り立っているということ。将来自分ががんになった時、苦しい思いをしてもいいから生きたいと思えるような人間関係をつくっていきたい。
3年女
がんはいつなるかが分からないから、怖いなって思います。また、生きていることは当たり前ではないと思うので、病気以外で、交通の安全などをちゃんと守ろうと思いました。
3年女
命の大切さや、今元気に生きていることのありがたみが分かった。つらい時は、周りの人にもっと頼ろうと思った。
3年女
がんは、体力的、精神的にもとてもつらいんだなと思いました。もし周りがなってしまったら、前向きな風に接していき、将来自分がもしなってしまったら、今日のことを思い出したいです。
3年男
いのちは当たり前にあるものと思わないで、自分にできる、自分ができることを探していきたいと考えました。
3年女
病を持ってしまっても、自分次第でそれを幸せと考えるのか不幸として考えるかが変わるんだなと思った。嫌だと思うことがあっても、自分にプラスになると考えて生活していきたい。
3年女
いつ何が起きるか分からないということ。世の中には困っている人が多くいるということが分かったので、今度ボランティアみたいなのがあったら、参加してみようと思いました。
3年女
誰でもいつ病気になるか分からないから、もしそうなっても後悔しないようにしたい。だから、日頃から他人も自分も大切にしようと思う。
3年女
いつ誰が急に病気になってしまうかも分からないので、誰かといれる時間を大切にしようと思いました。
3年女
命の尊さや生きようとする姿勢について改めて考え直す機会になりました。また、「がん」という病気の恐ろしさを感じる機会にもなりました。
3年女
私たちは、「生きる」ということは当たり前だと思っていて、中学生ではそうそう死なないだろうと思っていましたが、授業を受けて、私は改めて命の大切さを知りました。教えてくださり、ありがとうございました。
3年男
いのちと生命の違いや、がんの大変さについてよく学ぶことができて、生命の大切さが分かった。今回学んだことを忘れないようにしたい。
3年男
おじいちゃんが、がんで亡くなりましたが、「仕方ない」とずっと言っていました。僕もおじいちゃんのように命を大事にし、やり尽くしていこうと思います。
3年男
いのちと命について、しっかり考えてみようと思った。
3年男
今日自分が生きているのは当たり前ではなく、いつ死んでしまってもおかしくないことが分かったから、自分にできることを考えて毎日を精いっぱい頑張っていきたい。周りの人に感謝をしていきたい。
3年男
がんは命を失う危険のあるとても危ない病気だけど、なることが必ずしも悪いわけではないんだなと思いました。
3年女
私の母は、よく「生と死」について語ることがあります。そのため、命の講演を聴いて、より深く生きているということについて考えさせられました。人間はいつ死んでもおかしくないということが分かり、1日1日をもっと大切にしたいと思いました。
3年女
命がとても大切で、今生きていることとか、病気にかからないで健康に生きていることに改めて感謝。がんになっている人が、しっかりと自分と向き合い、前向きに暮らしていたから凄いと思いました。自分も、そこで立ち止まるんじゃなくて、前を向きたいと思いました。
3年女
私は、母から「今生きていられるのは当然ではない」とよく言われています。ですが、母の言う当然というのは、きっと、アフリカの子どもたちや、難民キャンプで過ごしている子どもたちだったと思います。正直自分も、そのように勝手に思い込んでいました。今回の授業を受けて、私の考えていた「生きること」ということは、とても軽く、甘い考えだと気づきました。日本国内にも「生きることが当然でない人」がたくさんいると実感し、これからはそのような人々を少しでも救えるように、手伝っていきます。
3年女
"がん"というものは、とてもつらい病気だし、自分の人生があっと言う間にひっくり返ってしまうものだけれど、阿南さんのように必死に頑張れば、今までよりももっといい人生に変わるものなんだなと思いました。
3年女
がんを患った後でも、がんになってからの自分の方が好きと言えるのは素敵だなと思いました。私がもしがんになったら、親しい人ががんになったら、「がんのせいで」といつまでも憎んだりネガティブになったりせず、どう共存していくか考えられるような人になりたいです。
3年女
今の私にしかできないことを探そうと思いました。「部屋がきれいな人=心がきれい」と信じて頑張りたいです。
3年女
私の家族はほとんどガンで亡くなっているので、遺伝があるのか気になった。今、私のおじいちゃんのガンが再発してしまったので、治ってほしいと思った。
次回の記事では、東大和市立第一中学校の自由記述欄コメントをご紹介いたします。
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