これがホントの ナースのお仕事!
ナースのこと、何となくお分かりいただけたでしょうか。でも、ここまでで終わっては、あまり役に立ちません。入院生活での不快な思いや苦痛を少しでも減らすために、ナースの能力を最大限に引き出す方法を知りたいですよね。
大前提として、患者とナースとの間に上下関係・主従関係はないと思ってください。そして対等な立場から、やってほしいことはやってほしいとハッキリ伝えましょう。言わなくても分かってくれるはずと思うのは無理がありますし、やってもらえなくて損をするのはあなたです。
ただし、声を荒らげるのはやめましょう。また、説明してきたように、ナースは結構ハードな勤務をしていますし、お手伝いさんとは違いますので、ただ要求すれば良いというものではありません。少々コツが必要です。そんなことを考えていられないほど重篤な時は、心配しなくても付ききりになってくれます。
まず、ナースの名前を覚えましょう。これが実は大切なことで、単にナースの気分が良くなるだけではありません。例えば、担当ナースに何かを伝えたのに、他のナースへ伝わっていない場合など、再度イチから説明するのも面倒です。「〇〇さんに伝えた」と言えば、確実に引き継ぎが行われます。「前の看護師さんに伝えた」だけだと、伝わらない可能性があります。
次にナースの忙しい時間帯を見極めましょう。忙しい時に不用不急の要求をされると、ナースも丁寧に応対している余裕がありませんので、互いに気まずくなります。特にシフト交代の前後、夜勤帯は忙しいです。入院初日に、ナースに既往症などの聞き取りと病棟の説明をされますので、逆に何時ごろが忙しいのか尋ねると確実です。ちなみに三交代制の場合、午前8時頃と午後4時頃が引きつぎで忙しくなることが多いです。
基本的に、ナースは患者の苦痛が最小限になるよう努めています。よりよい看護を果たすために患者を全人格的に理解しようと接します。ですから、ナースが忙しくない時間帯には、身の上話や趣味の話、愚痴も大いに結構です。ただし見栄を張ったりすると看護方針が変な方向へずれる可能性があるので、本当のことを話してください。
また病状や治療のことなど医師に尋ねたいことや伝えたいことがある時は、ナースに伝えて結構です。医師と情報共有していますので、緊急性があると判断されれば回診を待つより早く対応してもらえます。医師の前では言いたいことが言えなくなってしまう人には、特にお薦めです。
ナースを上手に活用する5カ条 1、対等な立場で遠慮なく 2、名前を覚えよう 3、忙しい時間帯を把握しよう 4、身の上話も遠慮なく、ただし見栄は張らない 5、苦痛や治療のことも言ってOK