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めざせ健やか視生活!眼を長持ちさせよう。

早期発見あるのみの加齢黄斑変性症。

 欧米で中途失明の原因第一位となっているのが「加齢黄斑変性症」です。我が国でも最近患者が増えています。
 これは、視野の中心部にあたる黄斑部の神経細胞が失われていくものです。黄斑の組織が変性萎縮する型と網膜の下に新生血管ができる滲出型とがあり、萎縮型は進行が遅い代わりに、あまり有効な治療法がありません。滲出型の場合、進行が早く、数年のうちに視野の真ん中が失われ視力が非常に悪くなります。新生血管を焼き固める、もしくは人工的に血栓を作らせる光凝固法、血管を引き抜く手術などの対処法がありますが、視力をずっと維持させるのは至難のわざです。
 原因はよく分かっていませんが、喫煙、眼に強い光を浴びること、高血圧などで、発症のリスクが上がります。
 現在のところ、なりかけの状態を早く見つけ、早めに対処するとともに、生活改善で進行を遅らせるというのが最善策。左の方眼を眺めてゆがんで見える部分があったら、すぐに眼科を受診してください。
 生活改善とは、禁煙、強い光を眼に浴びない、緑黄色野菜をたくさん食べることなどが良いようです。守って損をするような項目はないはずですので、ぜひとも実行ください。
 加齢黄斑変性症に限らず、眼は本当におかしくなるまで、あまり悲鳴を挙げません。見えなくなってからでは後悔先に立たず。少なくとも眼を酷使して良いことがあるものではなさそうですし、現代が昔より眼に優しくないことも確かです。定期的な検診を欠かさないことと、眼に優しい生活習慣を心がけましょう。
 眼に優しい生活習慣とは、結局毎度おなじみの規則正しい生活、バランスの良い食事といったことに集約されます。心がけて損はないはずです。

ゆがんで見えたら即受診を。 13-1.2.JPG  画面から50cmほど離れ、片目をつぶって、中心の点をじっと見てください。線がゆがんでいませんか? 周りの四角が欠けていませんか? もし異常があったら、急いで受診しましょう。
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