出口見えずか―官邸の厚労行政在り方懇談会
■省庁再編プランまで及ばず
3月初旬、厚労相は自民党山梨県連主催の講演会で「厚生労働省は大き過ぎる」と述べ、厚労省を「年金省」「厚生省」「労働省」に3分割する省庁再編案に言及していた。この案が報告書に盛り込まれるかと思われたものの、報告書では「国会での答弁などにおいて副大臣や政務官が大臣に代わって担当分野を分担して対応できるようにするなどの措置を一層活用することが必要」と記載するにとどまった。
これについて、同懇談会の事務局を担う内閣官房副長官補室の担当者は、「それぞれの省庁の行政需要全体の議論が必要になることなので、この懇談会の議論の範囲を超えることになる。省庁再編について話し合うなら、別に議論の場を設けることが必要」と語る。