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出口見えずか―官邸の厚労行政在り方懇談会


■官邸主導でのメリットはあったか?

 懇談会の流れについて、担当者はこう振り返る。「懇談会は、首相が交代する時に解散することになってもかまわなかったもの。政権交代後も引き続き開催していこうということになったのは、必要性があったという判断からでは。もし厚労省に事務局が置かれたとしても、厚労相は提言を受ける立場であることには変わりない。今回の報告書には、政府全体の観点からの記載も入っている」。

 報告書内には、他省庁との連携や再編など、政府全体での対応が必要な部分について、「必要な組織・人員を的確に把握し、各府省への配分の見直しと必要な行政分野への人材のシフトを迅速かつ大胆にすすめるべき」と記載されているものの、抽象的な表現にとどまる。


 厚労相と官邸の間で揺れ動いたとも見える懇談会だったが、報告書の内容は大臣官房が2月末に公表した「厚生労働省改革の工程表」を肉付けする形で反映され、実施に移される。

 ただ、厚労相周辺からは「その前に官房や大臣筋が行うべきなのは、最近起こっている労基署からの是正勧告の問題など、医政側と労働側のバランスをとることではないか」との指摘も聞こえる。

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