「俺、この医療機関が嫌いだから、Dにしちゃおう!」
■ 「先進医療の保険導入等の検討方法」について ─ 厚労省説明
[猿田享男座長(慶應義塾大医学部名誉教授)]
今日の(議題の中で)一番重要な問題は、「先進医療の保険導入等及び施設基準の見直しに係る検討方法」について。結局、この先進医療で一番重要なことは、ある程度ここ(先進医療専門家会議)で議論して、そして、たくさんの症例が検討されて、「効果がある」「安全性も大丈夫だ」ということであれば、できるだけ早く保険(適用)に持っていこうということ。
(先進医療に再編される)前の「高度先進医療」の時は、1年ちょっと経ったところで症例数その他を検討させていただいて、委員の先生方に判断していただいて、そこでもし良ければ、中医協で保険(適用)がどうなるかという形を取っていた。それに近い形を......。
一番重要なことは、この先進医療はそういう目的でやっているので、そこのところをどのように持っていくかということを今日話し合うということ。事務局(保険局医療課)から説明をお願いしたい。
[保険局医療課・石井課長補佐]
それでは、お手元の資料の「先─4」(先進医療の保険導入等及び施設基準の見直しに係る検討方法について)をご覧いただきたい。今、座長よりお話しいただいたように、「先進医療の保険導入等及び施設基準の見直しに係る検討方法について」ということで、まとめたものを提出させていただいた。
「参考資料」として、平成20年度の診療報酬改定の「先進医療の保険導入等について」というもの(を示した)。これは、平成19年9月11日の先進医療専門家会議で審議いただいて、平成20年度の診療報酬改定に結びつけたということがあり、今回も、(平成22年度改定に向けて)このような時期になったので、先進医療の保険導入等について、事務局(保険局医療課)で今後の検討スケジュール、検討方法の案を作成したので、ご審議いただきたく提出させていただいた。
「先─4」(先進医療の保険導入等及び施設基準の見直しに係る検討方法について)の資料をご覧いただきたい。
こちらに書かれているように、先進医療専門家会議は、既評価技術について、実施保険医療機関からの実績報告を踏まえ、普及性、有効性、効率性、安全性、技術的成熟度および社会的妥当性の観点から、保険導入に係る技術的問題、これは施設基準を含むが、これらについて検討を行うということが実施要項にも書かれている。
それから、「先進医療としてまだ継続すべきだ」とされた技術については、実施可能な保険医療機関の要件について、必要があれば見直しを行うこととされている。
平成22年度診療報酬改定に向けた検討を実施するに当たり、保険導入等に係る評価の透明性・公平性の向上、それから、「施設基準の見直しに係る検討を効率化する」という観点から、平成20年度診療報酬改定時のやり方、それから、(旧)高度先進医療制度時代の手法を参考として、以下に示す方法で検討を行ってはどうかということで、案を作成させていただいた。(中略。以下、資料を読み上げ)
1 平成21年度実績報告の集計「参考資料」の最後(のページ)に、書面評価を行っていただく際の様式を付けているが、(それを審議する前に)まず、この進め方(スケジュール)でよろしいかということについてご審議いただき、この進め方についてご了解が得られた上で、また改めて様式等について示したいと考えている。どうぞ、ご審議の程、よろしくお願いいたします。
平成21年6月30日時点で先進医療を実施している保険医療機関は、平成20年7月1日~平成21年6月30日の期間における先進医療の実績について、平成21年8月末日までに地方厚生(支)局に報告することとされている。
この実績報告については、9月末日までに集計を完了する予定。2 一次評価(10~11月)
各技術について、構成員3名による以下のような評価(書面審査)を行う。
この際、評価の公平性を担保するため、各技術を担当する構成員の氏名は非公表とする。
書面審査の結果に基づき、全技術を以下の3つに分類する。
ア : 構成員3名全員がA又はB評価
イ : ア、ウ以外
ウ : 構成員3名全員がD評価3 二次評価(12月)
○ 全技術について、一次評価の結果を先進医療専門家会議に報告する。
○ 一次評価の結果に基づき、全技術についての検討を行い、保険導入等について先進医療専門家会議の評価を取りまとめる。
二次評価における検討の基本方針(案)
・ アに該当する技術:保険導入の妥当性について検討
・ イに該当する技術:保険導入又は先進医療継続の妥当性について検討
・ ウに該当する技術:先進医療取消について検討4 中医協総会に報告(1月)
先進医療専門家会議における最終的な評価を中医協総会に提出する。5 施設基準の見直しに係る検討(1月)
先進医療での継続が妥当とされた技術について、一次評価において作成した施設基準(案)に基づき、先進医療専門家会議の場で検討する。6 継続する技術の確定(2月)
中医協における議論を踏まえ、平成22年度以降も先進医療として継続する技術について施設基準を最終決定する。この際、中医協において保険導入が認められなかった技術についても施設基準の見直しの検討を行う。
[猿田座長(慶大教授)]
どうもありがとうございました。今、大体の方針をお話しいただいた。これまで、「高度先進医療」をやってきた時と同じような形だが、どうぞ、活発なご意見を頂戴したい。
はい、どうぞ、戸山先生。
【目次】
P2 → 「先進医療の保険導入等の検討方法」について ─ 厚労省説明
P3 → 「この委員会が最終的に力を持つことが大切」 ─ 猿田座長