「再診料等に関する公益委員の提案」 ─ 遠藤会長の説明
「重点課題への対応、および外来管理加算の見直しに伴う費用増の予測困難性を鑑みれば、限られた財政枠の下では、診療所の再診料は一定程度下げざるを得ないと判断した。具体的な水準については財政影響を考慮しつつ、69点とする」─。診療所と病院の再診料をめぐる議論は、国民を代表する立場の公益委員の裁定で決着した。(新井裕充)
2010年度の診療報酬改定を審議している厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)は2月10日、診療所の再診料を現在の71点から2点引き下げる一方、200床未満の病院の再診料を60点から9点引き上げ、両者を69点で統一することを決めた。
しかし、同日の公益委員の提案では、なぜ診療所の再診料を引き下げるのか、なぜ200床未満の病院の再診料を引き上げるのか、なぜ69点なのか、その根拠が必ずしも明確になっていない。また、「病診統一」の根拠として「患者から見た分かりやすさ」「納得」を挙げているが、そうすると200床以上の病院の再診料(外来診療料)が70点であることをどう説明するのだろうか。
「再診料等に関する公益委員の提案」について、遠藤久夫会長(学習院大経済学部教授)の説明は2ページ以下を参照。
【目次】
P2 → 「事務局とも相談して真摯に検討した」 ─ 遠藤会長
P3 → 「限られた財政枠の下で一定程度下げざるを得ない」 ─ 公益裁定案