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見逃さないで異変のサイン ~年間シリーズ 口から人生を豊かに⑤

歯がグラグラ、すぐ歯科医へ

 歯がグラグラしたという場合、本人だけで対処できる問題ではありません。すぐ歯科医院へ行きましょう。

 徐々にグラグラするようになったのだとしたら、歯周病で歯の根の周囲の歯槽骨が溶けてしまった可能性が濃厚です。そうでなければ、噛み合わせが悪く、特定の歯に異常な力が加わっているのかもしれません。根っこの先で感染を起こしているということも考えられます。

 急にグラグラするようになったなら、別のことを考える必要があります。外から衝撃が加わっていないとすると、歯槽骨の中で歯の根っこが割れてしまったかもしれません。放置しておくと、その裂け目から根っこに細菌感染が起きて、後ほど説明するような大変なことが起きます。

レントゲンで白黒つける

 このように可能性が複数あるため、外側から見るだけでは、何が起きているか絞り込めません。歯科医では、レントゲンを撮って、見えない部分で何が起きているのかを把握します。見えない部分のむし歯も、これで発見できます。

 放射線撮影に抵抗感のある人もいるでしょうが、口全体を撮影するパノラマレントゲンで0.03mSv程度、CTなら0.1mSv程度の被曝量(一般人の1年間の許容量は1mSv)です。毎年の健診で撮影する胸部レントゲンが0.05mSvですから、受診の度に撮るというようなことでもない限り、メリットが上回ると考えられます。

 逆にもし、レントゲンも撮らずに治療に入ろうとする歯科医がいたとしたら、その理由を歯科医に尋ねた方が無難です。

膿が出る、歯が浮く

 先ほど挙げたうち、根っこの先で感染を起こして膿がたまって袋状になっている状態を「歯根嚢胞」と呼びます。

 レントゲンでは、膿のたまった袋(嚢胞)が黒く映ります。歯が浮いた感じもするようです。膿が出てくることもあります。

 よって、歯がグラグラしていなくても、歯が浮く感じがするとか、歯の周りから膿が出てきたとかいう時は、現在の症状が最も軽くて以後は悪くなる一方と認識して、一刻も早く歯科医へ行かなければなりません。どのように治療するのかなどは、また別の機会にご説明します。

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