教えて!ジェネリックのこと
国策としてジェネリック医薬品使用が推進されているのは、お分かりいただいたとして、ではどのように付き合うのが賢いのでしょうか。
まず大前提として押さえておかねばならないのは、後発品は先発品と全く同じものではないので、効き目が強かったり弱かったり副作用が出たりする可能性がゼロではないことです。
また、そもそも後発品が存在するのは、先発品発売から10年以上経った「古いタイプ」の薬。薬も日進月歩ですから、あなたが普段使っている薬には後発品が存在しないかもしれません。
たとえ後発品が存在したとしても、先発品のほかに膨大な数の後発品をすべて在庫としてそろえている調剤薬局はないので、処方してもらったのにお目当ての後発品を調剤してもらえないという可能性もあります。
以上を頭に入れたうえで、まずは自分の処方されている薬に後発品があるか、薬剤師に相談してみましょう。
そんなことで薬剤師を煩わせるのは気がひけるということであれば、現在承認されている後発医薬品のリストは、日本ジェネリック研究会の運営している「かんじゃさんの薬箱」サイト内で、調べることができます。
先発品との薬価の差額に負担率(通常は3割)と服用数量をかけると、薬代がいくら安くなるか計算できます。
ただし、ジェネリック医薬品を使うと、処方した医師に診療報酬加算が2点(1点は10円、以下同じ)、初回の読み替えに10点、薬剤師に調剤報酬加算が2点つくので、医療費の自己負担分が42円(3割の場合)上がります。
短期服用だと逆に損をする可能性があります。もちろん、継続して薬を服用する慢性疾患なら薬剤費が安くなることは間違いないでしょう。
その差額と、薬が換わるリスクとを天秤にかけて、「やはり安い方がいいな」と思ったら、遠慮なく医師にジェネリック処方を申し出ましょう。そこまで調べたということが分かれば、医師も渋い顔はしないはずです。
処方してもらいさえすれば一件落着とはいきません。特に使い始めのころは、薬と相性が合わない可能性もあることを忘れず、体の状態に気を配るようにして、異変を感じたら、すぐ使用を中止し医師か薬剤師に連絡しましょう。