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特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

寒さがしみます。関節痛

肩の痛みもあなどれません。
29-1.5.JPG ひざの3大病についてお話ししましたが、肩の痛みもつらいもの。代表例は「肩こり」と「四十肩・五十肩」でしょうか。前者は文字どおり肩の筋肉がこってしまうもの、後者は肩の関節の周りが炎症を起こすものです。
 ということで肩こりは関節痛ではないのですが、少しだけご説明すると、デスクワークや車の運転で長時間、同じ姿勢を続けていると、肩の筋肉に乳酸などの疲労物質がたまり、硬くこわばって張ってきます。いわゆるコリです。寝不足やストレスも悪化のもと。この状態が続いてこわばった筋肉が血管を圧迫すれば、血行不良となって疲労物質が押し流されず、コリはよりひどくなります。末梢神経を圧迫したり傷つけたりすれば、しびれが出ることも。
 まずできるのは、体操で筋肉をよくほぐすこと。血行不良には、マッサージです。お風呂つかりながら行えば、リラックスもできてさらに効果的。疲労物質が取り除かれ、コリが改善します。
 さて、関節の痛みである四十肩・五十肩。正式には「肩関節周囲炎」という肩関節の周囲に起こる炎症の総称が、40・50代の人に起こりやすいためそう呼ばれます。腕を動かそうとしたときなどに突然、肩に激しい痛みが走り、腕を上げたり後ろに回したりという動作がしづらくなるのが特徴。また、肩の背中側を手で押してもあまり痛くありませんが、胸側を押すと強い痛みを感じます。主に次の3つのケースで発症します(部位名は図参照)。
●上腕二頭筋の先端にある腱が炎症を起こした場合。
●上腕骨の付け根を取り巻く幅広い「腱板」(内側の4つの筋からなる)が損傷、または断裂を起こした場合。
●骨と腱板の間の「肩峰下滑液包」が炎症を起こしたり、そこに石灰がたまった場合。

 男女差や運動習慣などによる発症頻度の違いはありません。きき腕に起こりやすいということもありません。ただし、長時間、野球などのスポーツや仕事で肩関節を酷使したり、過去に傷めたことのある場合は、治りにくい傾向があるとのことです。
 通常、半年から1年で自然に治りますが、いつ治るのか、しばしば不安にかられてしまうもの。適切なケアで回復を早めるには、やはり医療機関を受診するのがよいでしょう。
 治療の基本は、変形性膝関節症とほぼ同じ。体操などに症状をやわらげ回復を早める運動療法、患部を温める温熱療法、薬物療法ではさまざまな形状の消炎鎮痛剤が用いられます。痛みがひどい場合にステロイド剤やヒアルロン酸を注入することも、ひざと同様です。家では、安静にして、蒸しタオルや市販の湿布薬で肩関節を温めるのが効果的。ぬるめのお風呂にゆっくりつかったり、水とお湯のシャワーを交互にかけるのもよい方法です。襟の大きく開いた服は避けるなど、服装にも気を配ってください。痛みが強いときは市販の鎮痛剤を使ってもよいでしょう。
 予防としては、ふだんから適度な運動を習慣にし、肩関節を無理のない範囲で動かすように心がけて。全身を伸ばすストレッチもおすすめです。四十肩・五十肩は突然起こるのでなく、肩に違和感や軽いしびれ感などの前兆があります。これを見逃さず、本格的に起きたら適度に動かしたり温めたりすれば、進行を抑えることもできるそうです。

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