「医療改革国民会議を消費者庁所管に」 梶原拓氏が大臣に直談判
【内田】
理念としては私たちの目指している方向と同じだが、しかし設立準備の段階にある我々が用意している道具で何ができるかと考えると、遠い気がする。
【野田】
行革の流れが厳しくて、小さめに作らざるを得なかった。だから医療に関しては基本的にインディレクトにコミットすることで考えていた。どうダイレクトに結べるのか。ご意見の大前提になっているのが、厚労省には置きたくないということでしょ?
【梶原】
そうそう。
【内田】
たとえば私が厚労事務次官の所に話を持って行って、彼らがその趣旨でやると言ったら、それでも構わないのか。
【梶原】
縦割の中のワン・オブ・ゼムじゃない。横割で考えるところが適当。既存の枠の中でできることではない。
【上昌広・東大医科研特任准教授】
審議会に患者さんを混ぜたりするのは10年ぐらいやられてきたけれど、しかしあれでは、問題が解決しないという限界は見えてきた。厚労省フレームでは解決しない。
【梶原】
既得権益のせめぎ合いの中でどうにもならん。心ある役人でも、たとえば医師会からの圧力があったりして動けない。別の土俵でやれば、消費者からすれば医師会クソくらえで全然怖くないから叩ける。そういう所が今ない。
【内田】
まだ何回かお話を聴いて、お考えのことを一番生かすにはどういう形がいいのか考えてみたい。
【野田】
私や長官が謙虚なのは、本当に小さな組織。200人しかいない。分かりましたと言って引き受けてファンクションしなかったら悪いなと思うから。93億円の予算でスタートすることが決まっている。やりたいのはヤマヤマだが、当初与えられたミッションに加えて、その荷を負えるか自信がない。むしろ内閣府に置いた方が早いのかなと思う。
【梶原】
横割の中立公平な所に所管してもらいたい。我々でシンクタンクをうまく育ててサポート機能を果たせればと思う。
【野田】
消費者庁は新しい時代の始まり。明治以来の仕組みでは対応できなくなっている。これまでのイシューごとではなく、すべての役所に消費者という言葉で横串を通す。その意識は強く持っている。
【上】
日本人のほぼ全ては患者かその家族。その人たちが自分たちのことを医療の消費者と思っているか。私は消費者だと思っているけれど、消費者だと思っていたとしたら、医療を扱わない消費者庁とは何なんだという話になる。最初はカリスマ性のある大臣の元、アドバルーンを上げていくことになるんじゃないか。
【野田】
大事なことなので、できるだけ早く形になるといいと思う。
【梶原】
医療ほど普遍的な消費者サービスはない。
【野田】
まず消費者委員会の人を紹介する。
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