新設医学部は、立派な病院を持つ所に 鈴木・文科副大臣
鈴木寛・文部科学副大臣は16日、個人的意見と断ったうえで、来年度から検討を始める医学部新設について、その設置主体は「立派な病院と看護師養成校を持つ所がふさわしい」と述べた。(川口恭)
鈴木氏は11日に来年度から医学部新設の検討をすると述べており、そこからさらに踏み込んだ形だ。この日、癌研究会研究所で行われた講演会の中で「このように妄想している」と以下のように述べた。
「既存医学部のキャパシティは、かなり目いっぱいになりつつあると思う。どこも大体、学生が80~120人程度という前提の指導体制でデザインされているので。そうなると、どうしても新しい医師養成機関のあり方を考えざるを得ない。
その時は一から医学部をつくるのは大変。かつまた、医師養成に絶対不可欠な要素とは何かと言えば立派な病院だ。であれば既存の立派な病院と一体となった医師養成の機関を考えていかなければならないのでないか。もっと言うと、看護師養成課程を持つ所で、立派な病院を持つ所、そういう所が次なる医師を輩出できるポテンシャルのある所の一つだろう。座学は、極端なことを言えば、ここ程度(癌研吉田記念講堂)の教室が何個かあれば何とかなる。医師養成のボトルネックは常に臨床教育のできる病院だ。
そういう方向に議論が進んだならば、そういう医師養成機関を設置した病院に対して、当然教育という役割を果たしていただくことに対して、納税者の納得をいただいて税金を投入することは考えている。
都内を見回しても、できそうな所がいくつかある。少なくとも卒後臨床研修をできている所は考えられるだろうし、後期研修コースのあるような病院というのは既に人的にも設備的にも一定程度のものがあるので、ゼロから立ち上げるよりコストも時間もかからずにできる。エフィシェントでエフェクティブになるだろう」
さらに加えて医学博士の養成課程についても以下のように述べた。