「価格付けに中医協が関与しないのは問題」 ─ 遠藤会長
■ 「価格付けに中医協が関与していないのは問題」 ─ 遠藤会長
[北村光一委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)]
ちょっと関係のない話になるかもしれませんが、私は(診療報酬改定が)初めてなので事務局(保険局医療課)に教えていただきたいのですが......。
こういう多項目にわたる論議をずっとやっておりまして、今回、(入院4400億円、外来400億円という)枠が決まっていますから、「優先順位」というのは最終的にどういうふうに決まっていくんでしょうか。
▼ 厚労省が1月20日の中医協で示した再診料のシミュレーションによると、診療所の再診料を下げずに病院の再診料だけを71点に引き上げて点数を統一すると220億円の財源が必要となるが、「外来400億円」の枠内に収まる。そこで、支払側は外来医療に必要な項目、試算などを示すよう厚労省側に求めている。つまり、「診療所の再診料を引き下げないと400億円の枠をはみ出てしまう」という主張を展開する構え。しかし、厚労省から外来医療に関する試算はまだ示されていない。
[遠藤久夫会長(学習院大経済学部教授)]
事務局、お願いします。
[保険局医療課・佐藤敏信課長]
(笑いながら)あの......、まさにこれ(短冊)が優先順位であろうと思っておりまして......。いつぞや申し上げたかもしれませんが、診療報酬の項目を数えますと、大項目で4000項目、小さな所までいくと2万項目ぐらいありますので、それらを全部議論するということはできませんので......。
そうなりますと、これまで頂いた(社会保障審議会の)「基本方針」とか、あるいはこの「骨子」とか、そういう所に上がってきた「重点課題」とか、この「ⅠからⅣまでの視点」といった所が「優先順位」だろうと思います。
もちろんまた、その中で「さらにおっきな優先順位があるだろう」と思っておりまして、繰り返しになりますが、そここそがまさに、これまで説明してきた「重点課題」だろうと思います。
ただまあ、その次、もうちょっと言いますと、「点数をたくさん付けるのか」「そうじゃないのか」というところは、またちょっとその、別の話になりますが......。
まああの、全体としてはそういう考え方でご議論いただいている。つまり、「優先順位の高いものについてご議論頂いている」という理解でよろしいんではないかと思います。
[遠藤久夫会長(学習院大経済学部教授)]
ですから、分野を決めるところにおいては優先順位......、ここに上がってくるものは「優先順位」が上がっていると......。さらには、場合によっては一部、「これはいらない」ということになるかもしれません。ま、(中医協では)「優先順位」の議論ができるんですが......。
問題は価格のところですね。(佐藤課長は)「価格は別ですけど」って、サラッと言っちゃいましたけど......。まさにその価格をどう付けるかが「優先順位」なんですが、それについて中医協は事実上、関与してない......のです。
こういうこと言っちゃっていいのか分かりませんが......(会場、爆笑)。そこがですね......、あの......、私は非常に問題だと思っているんですが......(会場、笑い)。
まあ、それはどうでもよろしいかと思いますが、ほかにありますか。高橋委員、どうぞ。(以下略)
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【目次】
P2 → 「優先順位があるなら『71点』の議論を」 ─ 安達委員
P3 → 「ある程度誘導できる」 ─ 厚労省課長
P4 → 「遠慮なく受け取っていただければ非常にありがたい」 ─ 伊藤委員
P5 → 「価格付けに中医協が関与していないのは問題」 ─ 遠藤会長