予防接種法改正 HPV、HBVワクチンも1類に
今年度中の予防接種法改正案提出をめざして大詰めを迎えている厚労省の予防接種部会が29日、21回目の会合を開きました。前回までは定期接種の2類に入れる方針が示されていたHPV(子宮頸がん)ワクチンとHBV(B型肝炎)ワクチンを1類として扱う案が厚労省から提示されました。これで新たに法定化される7ワクチンのうち2類となるのは、成人用肺炎球菌ワクチンのみとなります。小宮山洋子大臣の誤答弁騒動をきっかけとして、政治による巻き返しが行われ、効を奏したものと見られます。(川口恭)
ちなみに、この部会前日の参議院厚生労働委員会では、誤答弁騒動の当事者2人の間でこのようなやりとりが行われていました。
三原じゅん子参院議員
「2月7日の予算委員会での大臣の答弁について、大臣と私とのやりとりで、ちょっとした行き違いがあったのかなと思っております。本日は、行き違いのあった質問を再度やり直しをさせていただきたいと思っておりますので、大臣、よろしくどうぞお付き合いいただきたいと思います。
2010年の11月からですね、より子宮頸がん予防ワクチンがほぼ無料で、そして副反応救済制度も非常に充実したプログラムで接種できるようになりました。前回の予算委員会のご答弁で大臣が「子宮頸がん予防ワクチンの接種費用、救済制度は、今後も今と同様である」というお答えいただき、私は大変うれしく思いました。これは大臣もずっと一緒に取り組んでこられたこのワクチンの事業が、まさか後退するということはない、そういう制度にはならないという大臣のご認識と、そういう思いからお出になった言葉だったのではないかと思います。ですから、改めてお伺いしたいと思います。子宮頸がん予防ワクチンがもし、万が一ですね、定期接種の2類に分類されたしまったとした場合、この子宮頸がん予防ワクチンの接種費用と副反応救済制度はどのように変わっていくのかということを、改めてお伺いしたいと思います」
小宮山洋子厚労大臣
「参議院の予算委員会の時には、今言っていたたいたように私の思いから答弁をしたために、ちょっとご質問の趣旨とは違った答弁になったこと申し訳なかったと思っています。で、まだ1類2類の分類は、今、予防接種部会で議論中でございまして、決定していないんですけれども、もし仰るように2類に分類されますと、それは費用の方は市町村が決定していくということ、それから健康被害があった場合には、そこの補償の金額が違ってくるということがございます」
三原
「再度お付き合いをいただきありがとうございました。私はですね、これまで子宮頸がん予防ワクチンについて、小宮山大臣と一緒に取り組んで来て、大臣の予算委員会でのお言葉をお借りするなら私も仲間だという意識でおります。ですから、一番大切なことは、この子宮頸がん予防ワクチンが無料で接種できて、そして副反応制度に関しても手厚い措置が受けられるというこのことが一番大切であると再度申し上げて、しっかりとご対応いただきますよう心からお願いいたしたいと思います」