対症、根治

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年08月27日 11:11

物事にレッテルを張るのは慎重にしなければいけない。
本来は複雑なものを単純化してしまい真実を見誤らせる。
しかし上手に切り分けると、世の中の見え方が変わったりもする。


現在の医療をめぐる状況で、様々な人が様々なことを言うのだけれど
どうも違和感を覚えていた。
ようやく違和感の正体に気づいた。


たとえば医療費の問題、医師数の問題。
今を乗り切るには、対症療法的な「輸血」としてとりあえず増やすしかない。
しかし増やしたらそれで終わりではなく
医療が国富を増やすような
あるいはそれが国民の目に明らかになるような質的転換の根治治療も行わないと
一体どこまで輸血し続ければいいんだ
国が破産しそうなのに、医療だけ聖域にしようってのかという話になる。


この対症的なことと根治的なことがゴッチャになっているから
訳が分からないのだ。
根治に向けた「病巣」と「治療法」。
これこそビジョン会議で明らかにされるべきなんじゃないか。


ちょっと気づくのが遅かったかな。。。
そういえば舛添大臣は「ビジョンがないから不安になる」と言ってたな。
そういう意味だったんだろうな。
皆さんは気づいてました?

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コメント

 わかりやすく言えば歯止めですね。

 誰が考えてもどこかで増員もストップがかかるわけですが、その目安が明らかになっていません。

 いくつかの目安を設定するということは危機がどれだけ緩和されたのかを評価する上でも必要です。

 また、地域別・診療科別に非常に状況のバラツキが大きいことも既に共通認識になりつつあるように思いますが、であれば、それについても目安を共有することが必要であろうと思います。

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