育児中の思わぬ伏兵、爪切り

投稿者: 熊田梨恵 | 投稿日時: 2017年05月10日 10:06

昨日、育児に鼻水と鼻くそという思わぬ「伏兵」がいたと書いたが、もう一つ思い当たったのが、爪切りだ。

赤ちゃんの爪切り。

これはもう、本当に恐怖だった。

どのお母さんも、最初の爪切りは相当緊張したのではないかと思う。

こんな細かい話を書くブログは他にないと思うので、書き留めておく。

  

生後、赤ちゃんは少しずつ大きくなってくる。

なんとなく日に日に肉付きがよくなり、顔もふっくら、細かった手足もふんわり柔らかくなってくる。

新陳代謝はとても活発で、よく汗をかくし、皮脂も出る。

うんちもおしっこも出る。

髪の毛も伸びる。

当然、爪も伸びる。


記憶が定かではないが、産後一週間ぐらいしたころだったと思う。

子どものもみじのような手の、小さな小さな指。

なんとなく爪が伸びているなと思った。

新生児の手なんて、3,4センチぐらいじゃないかと思うのだが、指なんて2センチかそこら。

そのほんの先っちょに、ちょこんと、多分3,4mm四方ぐらいのとっても小さい爪がついている。

産後すぐの頃は、よくぞこんな小さいのに手も指も足も耳も顔も、全部ちゃんと揃っているなあ、背骨もちゃんとあって、肋骨もあって、内臓もあるよなあ、これは奇跡としか言いようがないなあ、とか思いながら、全長50センチの子どもの小さい体を見ていたものだった。

爪もちゃんと、10本の指全部にしっかりついている。

その爪の、薄いことといったら。

まるでフィルムのようで、大人が強めに触るとしなってしまう。

それでもこの爪が、ちゃんと伸びるのだ。

伸びた部分は、大人の爪が伸びた時と同じで、しっかり白い。


私は一週間ほどした頃にその伸びた爪に気付いた。

成長してるんだな~とほんわか感慨深くなりながらも、冷静な自分は考えていた。

「・・・とうとう、来たか? 赤ちゃんの爪を切るときが来たか? この薄い薄いフィルムみたいな、壊れてしまいそうな爪を。というか、手や指がめちゃくちゃよく動くし、一歩間違えると爪剥がしちゃいそうだし、指切っちゃいそうなんですけど!!!」

あかん、めっちゃ怖い。

爪に刃先を当てている間に指がひゅっと動いたら、指を切ってしまいそうだ。それより変な角度で爪を挟んでしまい、爪が剥がれでもしたら・・・。

怖い、怖すぎる。

でもいつかやらないと・・・と思いつつ、どうにも怖くて少し先延ばしにしていた。


すると、子どもの顔にうっすらとしたひっかき傷ができ始めた。

観察していると、自分の爪で自分の顔をひっかいてしまっているらしい。

鼻の周りやおでこ辺りに、ちょこちょこ傷ができて、ちょっと血がにじんでいた。

これは、見ているだけでかわいそうだった。

当時は夏で暑かったし、新生児はとても新陳代謝がよいのでよく汗をかくし皮脂も出る。

こればかりは分かりようがないが、もしかしたら皮膚が痒かったのかもしれないし、手足を動かすのが楽しくて、動かしまくっているついでに傷つけてしまっていたのかもしれない。

生まれたての赤ちゃんの顔に傷があって血がにじんでいるのは、よくない・・・。

やはり爪を切らなければ!!!


ベビー用の爪切りはあった方がいいと聞いていたので、近所のドラッグストアで買っていた。

思い切って子どもの手を取って、爪を切ろうとするが、案の定手も指も動きまくって全然切れない。

刃先を爪に当てることもできなかった。

というか、指先が刃先をかすめるので、指を傷付けないかとヒヤヒヤするばかりだった。

押さえつけようかとも考えたが、そもそも触られると嫌がるし(抱っこは好きなのに)、押さえつけられでもしたら全身で嫌がって泣いてジタバタすることは目に見えていた。

そうなったら爪切りどころではない。

押さえつけての爪切りというのは、現実的ではないなと思った。

寝ているときも指に触ると、ぴゅっと腕や指が動いてしまうので、うまくいかなかった。


そうこうしているうちに、爪は1mmぐらい伸びていた。とても小さい爪なので、伸びると1mmであっても相当長いし、その手でこちらを触られると、結構痛い。顔の傷もまた増えていた。

どうするよ・・・。

誰か、頼むから子どもの爪を切ってくれ・・・。

勝手に爪が短くなる道具とかあるといいのに。

子育てをしていると、ドラえもんの道具に頼りたくなることがしょっちゅうだ。

どこでもドアとか、いくらでも物が入る四次元ポケットとか、寝ている間に小人が仕事してくれるやつとか、子どもに泣き止ませの音楽を演奏してくれるロボットとか、メニューを言ったら勝手に料理が出てくるテーブルクロスとか、ほしいものの名前を言えば入っているバッグとか、健康診断してくれて薬まで処方してくれる器械とか、子どもの考えることが分かるお菓子とか、見つからないようにトイレに行ける透明人間になれる薬とか・・・。(ドラえもん好きだった)

ドラえもんがいたら育児の悩みのほとんどが解決するよなあ。

・・・話が逸れた。
 
 
 
吹田市の妊婦教室で知り合ったママ友が同じころに出産していて、ちょうどlineのやり取りをしていたので、爪切りはどうしているかと尋ねてみた。

すると、なんと彼女は授乳中に切っていると教えてくれた。

授乳中は静かに飲んでいるので、手も動かさないんだとか。

なんと、そんな方法があったのか・・・。

ということは、子どもは授乳クッション(授乳時に子どもを乗せる半ドーナツ型のクッション。あると便利)に乗せた状態で・・・とか体の位置取りをあれこれ考え、イメージトレーニングをしてみた。

なんとかできるかもしれない。

授乳中、冷や汗をかきながら子どもの手を取り、初めての爪切りに挑戦。

この時の緊張は今でも覚えている。

子どもも、母親の様子がいつもとなんとなく違うことは気付いているようだったが、母乳に集中してくれていたので助かった。

恐る恐る、子どもの小さい爪に爪切りの刃先を当てて・・・。

パチン。

おお~!!切れた!!

なんと手ごたえのない爪切り!!(爪が薄いから)

この時、私は子どもの指を傷つけやしないかと、爪に目の焦点を合わせるのが怖くて、何度も目を閉じてしまっていて、結構手間取った。

今思うと、私の目がつらくなり始めたのはこの時からだったと思う。

とりあえず、そのままパチンパチンと、大変ながらも爪は切れた。

片手が終わった時には緊張で汗だくだった。


私の場合は母乳を飲むのに左右均等の状態で飲ませられていなかったので、反対の手は非常に切りづらかったが、なんとかできた。

終わった時には目が痛くて痛くて、ものすごく疲労した。

赤ちゃんの爪切り、こんなに大変なのか。

世のお母さんたちは、こんなことやってるのか・・・。


それからというもの、赤ちゃんの新陳代謝は非常にいいので、5日~7日のペースで爪切りは続いている。

3か月ぐらいになったら、眠りが多少深くなっているのか、眠っているときに爪を切れるようになった。

その間に、色々な人に爪切りについて尋ねてみた。

友人が赤ちゃんの爪用の紙やすりを教えてくれて、これなら爪切りで刃物を使う恐怖感が減ると思ってとても有り難かったのだが、実際に使ってみたらやすりで削るときに指の肉がやすりに当たってしまい、子どもが嫌がって手を動かしてしまうので、あまりうまくいかなかった。

ハサミ型の赤ちゃん用爪切りも勧められたが、多分私自身が普通の爪切りに慣れてしまっていて、はさみだと上手に切れなかった。

爪切りも、自分が普段使っている爪切りの方が力の入れ具合や角度の感覚が馴染んでいて感覚的に使いやすく、せっかく買ったベビー用は使わず、結局自分用を使っている。慣れたころにベビー用の爪切りにトライしてみたが、やっぱりうまくいかなかった。

このあたりの道具の使用感や相性は個人によると思う。

個人的に、刃物を使う恐怖感を減らせるという意味で赤ちゃん用紙やすりが使えるとよかったのだが、子どもが嫌がったので仕方がない。でもこれはアイディア商品だと思うので、爪切りに困っているお母さんたちに一つの選択肢としてお勧めしたい。近所のドラッグストアでも売っていた。

ちなみに現在の爪切りタイムは、子どもが寝付いてすぐの時。

最近の息子は寝付いて1時間ぐらいはとても深く眠るので、そうそうの刺激では起きない。おむつを替えても起きないぐらいだ。

だから、この時はわりと楽に爪を切れる(疲れて早く寝たい時はしんどいけど)。

ただし、部屋の電気をつけるわけにはいかないので、息子のおもちゃの電車の上に懐中電灯を置いて、うまく息子の手元だけを照らせるように調節し、切る。

なかなかこのライトの高さや角度の調節が難しいのだ。

私は四つ這いになって息子の上に覆いかぶさるようにして切っているので、はたから見たら何事かと思われると思う。

いい感じに切れたら、なかなかの達成感もある。


ただ、足の爪はなかなか難しく、寝ているときでもぴょこぴょこと動くし、足の指を触ると嫌がって動く。手より足の方が敏感なのだろうか。

あまり動かれるとライトの当たりが悪くなって暗く、切りづらくて困るのだが。

ちなみに足の爪は手に比べて伸びるのが遅く、2週間ぐらいのスパンで切っている。

足の爪は切るのが大変なので、次に切るタイミングを先延ばしにしたくて、つい深爪をしてしまったりする。

しかし! 子どもの深爪は子どもの足の発達に悪いとつい先日、高齢者福祉工学や計測工学が専門の山下和彦先生(大阪大大学院特任教授)から伺った。先生は子どもの足の発達に詳しく、様々な研究をされている。

なんと・・・、私の爪の切り方は息子の足の発達によくないと・・・。

ズドーンとショックを受けた。

過去のロハス・メディカルの山下先生の連載を見てみると、あったあった。

どうかお母さん方も、子どもの爪切りについて下記のロハス・メディカルバックナンバーをご参考ください。
http://lohasmedical.jp/e-backnumber/48/#target/page_no=25
(やっぱりやすりでのケアはいるんだな・・・子どもが起きなかったらいいんだけど)

靴選びについてはこちらです。
http://lohasmedical.jp/e-backnumber/50/#target/page_no=15

日本には子どもの足の発達に関する専門家が少ない中、これは本当に貴重なお話。

ちなみに山下先生から最近の子どもは足の機能がとても弱くなっていると聞いた。そのための予防法、改善方法も先生はご存じなので、ロハス・メディカルで記事を書けたらいいなと思っている。


子どもの爪切り、まさかこんなに苦労するとは思いもよらなかった。

爪は毎日伸びるものだから、どのお母さんも皆頑張っておられるのだろうなと思った。

母に私の小さい頃はどうだったかと尋ねてみたら、同じように寝ていた時に切っていたらしい。

いつか、子どもが自分で爪を切れるようになったら、すごく感動するんだろうなと思う。

その時には「最初はおっぱい飲んでるときに切ってたんだよ~」とか話してやろうかなと思ったりする。

<<前の記事:育児中の思わぬ伏兵、鼻水と鼻くそ    産後、何が、なぜ大変になるのか?①初めての命:次の記事>>

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://lohasmedical.jp/mt/trackback/3263

コメントを投稿


上の画像に表示されているセキュリティコード(6桁の半角数字)を入力してください。