第9回 |
|
投稿者: | 投稿日時: 2006年09月07日 10:36 |
2005年9月7日。(おぉー、ちょうど1年前です!!)
最初に痛み出したときからずっと診てもらっていた病院の内科病棟に入院。
ここは療養環境抜群の個室中心の病院である。
病室にパソコンをつなぎ、インターネットやEメールは何の不自由もない。
ある程度は仕事をするつもりでいたが、
極端な栄養状態の悪さと体重減による体力消耗で、
とても何かをする気にはなれない。
ただベッドの上でボーっと過ごす。生きている最低限の状態ともいってよい。
病室に入るとまもなく、鎖骨の下からカテーテルをいれ、
そこから毎日24時間、
3000キロカロリーの輸液と脂肪乳剤を入れ続ける治療がはじまった。
点滴の紐がついている以外はまったくの自由。
しかし、
痛みは必ずやってきた。夕方や夜に突然。
痛さに麻痺しているのか、
痛み止めを求めるタイミングがわからない。
ナースコールを押すか、押さないか、痛みと葛藤しながらも迷う。
「これくらいなら大丈夫なのでは・・・
このまま治まってくれるのでは・・・」
やり過ごそうとすると、
今度は我慢できない方向へと激しく揺れたりもする。
いつでもSOSを出せる環境になったというのに、
逆によけいな気ばかりを遣い、ベッドの上でうずくまって1、2時間を過ごす。
回診にみえたドクターに「どうですか?」と聞かれても、
なにひとついい返事をできない自分が悲しい。
入院したところで、患者は患者でつらいのだ。
一方、1日3000キロカロリーの威力は大きかった。
体重は日に日に増えていく。
「太るのは簡単なんだな・・・」と変なところで関心してしまう。
しかし、
なぜ痛みはなくならないのだろう・・・
<<前の記事:おおきなルーヴルの小さな物語 インタビュー(MRIC10) 小松秀樹 虎の門病院泌尿器科部長:次の記事>>
コメント
太っても痛みが取れないなんて
どうなってしまうのでしょう。
森さま
「ナースコールを押すか、押さないか、痛みと葛藤しながらも迷う。」
患者さんにとって、入院って(外来もそうだけど)ホント気を使いますよね。ナースコールなんて、あってないようなもの。。。。(って言ったら言い過ぎかな?スミマセン。)
私も、患者になって思いました。「ナースコールする前に患者は押すかどうか悩んでいる。患者にとってすごいストレスなんだ。」と。
私は看護師でもあり、今の時間帯の忙しさ等、いろいろ考えてしまって、さらにさらに押せなくなりました。点滴変えて、滴下あわせるくらいなら、自分で今出来るのに・・とかよく思ってました。
今、復帰して大事にしていることの一つ!「ナースコール鳴る前に患者さんのところに行くこと!」
点滴や、お手洗いの介助など、タイミングを見計らってベットサイドに行くようにしています。
「よくわかったね~!」とか「もう少ししたら押そうと思ってたんだ。」とか患者さんからニコニコ顔で言われると、こっちもうれしくなります。(へへへっ・笑)
患者さんの思い全てをカバーできているとは思っていないですが、経験者として、学んだことは大事にしていきたいと思っています。患者さんの思いに少しでも近づけたら、と思っています。
>海ちゃん様
なるほどー。
確かに呼ぶ前に来てもらえたら
すごくリラックスできますね。
海ちゃん様
そうなんです。私も取材で知り尽くしていた病院だった上に、数ヶ月に渡る連日の外来点滴である種有名人になってしまっていただけに、非常に気を遣ってしまいました。でもそういう患者の気持ちをわかってくれる海ちゃんさんのような看護師さんがいると思うとうれしいです。
よく知っている病院だと気を遣う、というのは
当然のようですが
よーく考えると
今の医療が何か大事なところで間違っている
のかもしれませんね。
それが何か全くノーアイデアながら
重大な問題提起と感じました。