第10回

投稿者: | 投稿日時: 2006年09月09日 15:41

入院2週間。
ほとんど食べものを口にしていないのに、
体重は8キロ増え、目標の50キロを突破した。
明らかに顔は丸くなり、背中に肉がついた。
「これがフォアグラ療法か・・・」
気持ちは複雑だった。


太ることは仕方ない。

仕方ないとあきらめる反面、
テレビの仕事に復帰できるのだろうかという不安が増大する。

そして何より、ここまで固い決意で体重を増やしたというのに、
食後、といっても食パン半分や豆腐しか食べていないのに、
激しい痛みが起きることに、
疑問と苛立ちを覚えていた。


「太ったって治んないじゃん!!」

先の見えない長い長いトンネル。
暗闇の中で痛みと体重のバランスはまったくつり合っていない。
こんなに苦しいことはない。
この治療に期待して臨んだだけになおさらだ。


ずっと抑えてきたものが、
弾けた。

こらえきれない涙が次から次へと溢れ、
見回りに来た新人ナースの前で声を上げて泣きじゃくっていた。

「なんで、痛くなくならないの?こんなに太ったのに・・・、なんで・・・」

ただ漫然と体重を増やされているだけの治療に、
徐々に失望していった。

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コメント

頑張ってこらえてたんですね。
弾けてよかったと思います・・。

感情を抑えているだけでも、大変なストレスですよね・・。

でも、実際問題、症状はよくならない・・。この後、どうなるのでしょう・・?