第11回 |
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投稿者: | 投稿日時: 2006年09月11日 10:26 |
それでも、
3000キロカロリーを入れるだけの毎日は、
あっという間に過ぎていく。
ただ太らされているだけではないかという疑問は拭い去れない。
3週間といわれた入院期間を超え、
体重も順調に増えた。
「果たして、内臓脂肪は増えているのだろうか・・・」
主治医はじっくり慎重派だったため、
もうしばらく様子を見ていたいようだったが、
せっかちの私には耐え切れず、
治療の効果を測定してほしいとお願いした。
CT画像は残酷にいまの私を写し出す。
「皮下脂肪はふえているのですが、
内臓脂肪はほとんど変化がありません」
それが一大決心をして臨んだ治療の成果だった。
「私は、どうなっちゃうんだろう・・・」
入院4週間が過ぎ、結局はまた振り出しに戻ったことになる。
もう落ち込んだり泣いている場合ではなかった。
数日後、
検査画像をもって、セカンドオピニオンを受けている外科医を訪ねる。
「内科的治療を1ヶ月やって効果がなかったということは、
これは手術の適応症例ということになります」
話は早かった。
その気になれば3日後に転院、1週間後に手術できるという。
今度は、迷っている余裕はなかった。
「手術さえすれば痛みから解放される」
それは長くつづいたトンネルの中でようやく見えた光のようで、
リスクを考えるほどの冷静さは完全に失っていた。
<夏休みに入りますので一週間後になりますが、次回へつづく>