日本消化器外科学会

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2007年07月18日 18:44

お邪魔して参りました。
京王プラザホテル南館5Fのホールエミネンス。
会場に着くと既に熱気ムンムン。
700席に収まりきらず立ち見まで!


と思ったら
小松秀樹先生の講演だった。。。
先生の講演が終わって出番が来たら
席の前の方が半分くらいサーっと帰ってしまい、ありゃ。。。


でも、その誰も座ってない最前列に
小松先生と本田宏先生(済生会栗橋病院副院長)が
並んで座っているのは、なかなか壮観だった。


中身は相当面白かったと思うのだが
かいつまんで言うと
外科医の勤務が大変だ、早くなんとかしないと
という内輪向けの話だったので
特に感銘を受けた部分を2つだけご紹介する。


鯉沼信夫先生(東北大学大学院教授)の提言
「状況改善には3つのポイントが必要である。
1)技術革新に見合う医療提供体制の確立
2)医療パフォーマンスの世界標準化
3)サービスの優先度設定と給付の重点化
1から順に説明すると
近年、世界的に見て病床あたりの医師数が増えている。
それは医療が高度化したことに伴いマンパワーを要するから。
しかし日本ではあまり増やしてこなかった。
結果的に医師が疲弊している。
これを解決するには、患者を減らすか、医師を増やさないと。
2は、先進諸外国に比して日本は病院数も病床数も数倍。
総医師数が多いわけではないので
病院あたり、病床あたりの体制が少ないことになる。
病院・病床のスリム化が必要。
3は全体の資源が限られている状況では
生命にかかわるような高優先度のものに
お金を優先的に回さざるを得ない。
私の試算では、休養していれば治るような
低優先度の医療に年4.9兆円使われている」


医療者の皆さんには素直に受け取りづらい話だろうが
しかし説得力はあり
ロハス・メディカルも3)に関して
不要受診抑制を呼びかけるようなお手伝いはできるかもしれない。


と思っていたら、本田先生が質問に立ち
「病床数の定義が米国とは違う。
米国にはnursing homeというのがあって
それを含めれば日本の病床数は多くない。
また受け皿のない現段階で病床を削減すると
現場から行き場のない人が出てしまう」
これも、日頃から本田先生の仰っていることだが
社会的入院の問題はやはり何とかせねばいかんのだろう。


財務省主計局の矢野康治調査課長の
「給付を減らすか、税を上げるか、保険料を上げるかしかない」
という話も明快で非常に面白かったのだが
この話に続いた黒岩祐次フジテレビ解説委員の
「何を今さら。
今まで日本医師会に政策を任せていたから
そんなことになったのだろう」という
アジりが大いに反響を呼び、面白い発言が飛び出したので
書きとめておくことにする。


鈴木満・日本医師会常任理事
「唐沢会長から、今まで勤務医には何もしてこなかった
という発言を聞いているので
黒岩さんのご指摘に関しては異論がない」


土屋了介・国立がんセンター中央病院院長
「ならばA会員、B会員というのを即刻やめて
勤務医から代議員が選ばれるようにするべきだ」


鈴木常任理事
「勤務医に対して貢献がなかったということを認めて
これからは違うということであって
A会員、B会員の問題とは少し違う。
また代議員をどうやって選ぶかは会員が決めること。
どうぞ勤務医で日本医師会を乗っ取っていただきたい」


土屋院長
「B会員では代議員になれないから乗っ取れない。
それでは奴隷でないか」


勤務医の皆様
いかがお考えですか?

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