一病~リウマチ~息災徒然ノート12 |
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投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年08月20日 23:04 |
復帰3
奈落の底に落ちる思いでいたのは、
リウマチの病状が悪化して、どの薬も効かない、
これが一番の理由でしたが、
実は、
もうひとつ大きな原因がありました。
結婚して8年、
夫は、ずっと子供を望んでいました。
特に、
私が30代に突入し、
夫がベルリンから帰国して別居生活解消後は
こだわるようになりました。
最初私は、子供がいてもいいのかな、
ぐらいの気持ちでしたが、
リウマチになり、
自分の病状を持て余している状態で、
とても子育てができるとは考えられませんでした。
でも、
夫に対する引け目もあり、
入院をきっかけに、リウマチ薬を止めたので、
久野先生に妊娠希望の旨を相談すると、
不妊治療を始める手配をしてくださいました。
卵巣からのエストロゲンの分泌は、
脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンによって支配されているそうで、
この『女性ホルモン』とも呼ばれるエストロゲンは全身に作用し、
妊娠に大きく影響します。
脳下垂体から正常に分泌されているかどうかを検査するために、
外来では数ヶ月待ちとなる頭部MRI検査も
入院中に予約を入れてくださいました。
さらに、
アメリカリウマチ学会(ACR)の最新の指針によれば、
MTXは
男性患者で最低3ヶ月、
女性患者で一排卵期以上あけることが提唱されていること、
きわめて催奇性が高い薬剤であること、
上記はあくまで最低ラインの期間を示したもので、
半年以上中止することが望ましいとも説明されました。
また、
妊娠中、
大部分のリウマチ患者は、リウマチが軽快するけれど、
出産後は
リウマチの状態が悪くなる可能性が高いことも
話してくださいました。
「先は長いのだから、よくご夫婦で相談なさってください」
とおっしゃる久野先生は、
当時、私より若く20代後半、
しかも独身だったのですが、
とても大きく頼もしい医師に感じたものです。
休職中は体調も良くて、夫婦で不妊治療に臨みました。
一方で、
入院前までは外食が多く、
自宅の食事といえば簡単に調理できるレトルト食品ばかりでしたが、
肝炎になって食生活がいかに大事か身に沁み、
休職中は時間に余裕があり、
食材宅配サービスのヨシケイさん
を利用するようになりました。
朝食も
パンから納豆、ごはんと味噌汁の和食中心の食事に変えました。
食生活とは別に、身体に良いと聞けば、
クロレラなども飲んでいました。
ですが、復帰後、
みるみる体調が悪化すると、
私はどうしても妊娠に前向きになれませんでした。
第一、私は風に吹かれるのも痛いのです。
指がちょっと触れることさえ忌まわしいのに、
夫婦生活がうまくゆくはずがありません。
不妊治療の結果は、私に原因がありました。
「あなたの子宮は傾いているから、
自然妊娠は絶対に無理だよ、
無理!!」
という不妊外来医師の無神経な言葉に、
衝撃より呆れてしまいました。
しかし、これでやっと負担の大きい不妊治療から放免されて、
仕事と資格取得準備に専念できるという
吹っ切れた思いが掠めたことも事実です。
ところが、
夫は違いました。
「妊娠が望めないなら、
養子縁組してでも子供を育てたい」
と言ったのです。
この発言は、
不妊外来医師の言葉以上に私を驚愕させました。
コメント
小生男性で、定年退職後の発病でしたが、突然の不幸に見舞われ途方に暮れておったところです。
真木さんの体験は、お若くしてのもので、絶句というより他ありません。
出産や仕事をしながらでは、静養どころではありますまいと気が気ではありません。
>リウマチ患者様
お読みいただいて、コメントありがとうございます。
若年性リウマチで中学、高校の大部分を病院で過ごした同病先輩がいます。大学院で学び、ずっと仕事を続けています。とても自分に厳しい方です。
その姿勢から、
どのような気持ちで受け止めて、その後を病と共生しながら、どのように生きていくかが、大切なのだなあと、教えられます。
いつ病気になるかは、誰にもわからないことで、
病をえて幸せに生きることは、容易くはないのでしょうが、、、