コップの内、外

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年03月13日 11:49

本日、堀米さんのエントリーを読んで
今までモヤモヤしていたものが一つ晴れました。


なぜ医療界から出てくる「崩壊」の訴えが、社会に曲がって伝わるのか
どうやったらきちんと伝わるのかずっと悩んでいて
色々と表現してみても何かシックリこない状態でしたが
非常にシンプルに表現できることに気づかされました。


医師から、政治への批判、行政への批判、メディアへの批判がされていますけれど
一般国民からすると、既得権益層内部の争いにしか見えていないし
そうである間は一般国民の共感も得られない。
これに尽きるんだなあ、と。


霞ヶ関を頂点とする今までの政策決定過程から権益が生まれてきていて
一般国民はそのチャネルに容易にはアクセスできないのに
医療界(医療者全員とは言いません)は簡単にアクセスしている。
有資格の専門家だから当たり前と言えば当たり前なんですが
それを当たり前と思わず特権として自覚していただくこと
本当にそのチャネルを使ってもよいのか一度立ち止まって考えていただくこと
それが、医療界から一般国民への情報発信のあり方と同じくらいに
大事な意味を持つような気がしたのでした。

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コメント

> コップの内、外

 なるほどそうですね。

> 本当にそのチャネルを使ってもよいのか一度立ち止まって考えていただくこと

 医療を巡る政治の在り方が、やはり利害関係者間の調整というところから一歩も出られない限り、そのチャンネルを使わないという選択肢はないでしょう。

 ではそこから逃れるにはどうするかとなると、情報提供し、数字を上げ、理と損得を説き、計画を立てては検証し、また計画し直すことを繰り返すしかできません。

 難しいのは、コップの内側に物事が押し込められてしまうのは、民主政治ではいつもそうですが、有権者の側に無関心があるからです。医療を巡る政治も例外ではありません。

 川口さん達のお働きに期待するところ、いっそう大となるわけです。

 引き続きよろしくお願い申し上げます。

>中村利仁先生
ありがとうございます。
卵と鶏のようなもので
内側だけ頑張っても伝える者だけ頑張っても済む問題ではないような気がしています。

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