粗雑な議論 |
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投稿者: 中村利仁 | 投稿日時: 2010年03月15日 17:01 |
サラリーマン本人などが加入する健康保険に対する請求の審査を行う特別な会社(特別な法律によって全国ただ一つ設置されている一種の特殊法人)に、社会保険診療報酬支払基金があります。
因みに、ここには分散した基金として7千億円近い現金・預貯金などがプールされています。
この支払基金の発表によると、請求に対する減額分が全て不適正あるいは過大請求とされているようですが、こんな粗雑な議論が許されて良いとは全く思いません。
診療報酬の不正見抜く力の差、都道府県で最大4倍
(友野賀世)
asahi.com 2010年3月15日15時9分
医療機関から見ると減額こそが不当であるという視点が欠落しているからです。
実際、ちょっと調べれば、これが訴訟となり、減額不当の判決が確定した例のあることも容易に知ることができます。
朝日新聞の記者も発表をそのまま記事にするだけでなく、背景を少し調べてみては如何でしょうか。
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コメント
こちらの川口なんとかさんが以前書いておいででしたが、こういうことも「自ら声を大きくして発信しない医療機関が悪い。」という、幼稚園児並みの知力しか朝日新聞の編集者、記者は持ち合わせていないのではないでしょうか?
日経ビジネス on lineに以下の記事が掲載されています。
【もう、お金には振り回されない】
必要な医療が削られないために
診療報酬のチェックはどのように行われているのか
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_66522_432810_129
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筆者の内藤さんはFPでいらっしゃるようです。医療サービス提供者ではありませんが、問題の本質を理解してくださっていると思います。