告発文が厚労省から流出したのは事実~亀田言論弾圧事件 第一回口頭弁論④

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2016年12月04日 00:00

さて、訴状と答弁書という1回目のやりとりを紹介してきたわけだが、もう一人の被告である高岡志帆・千葉県医療整備課長に関してもいくつもの面白いことが分かった。


以下、訴状と答弁書の記述を抜き書きする。


訴状
「被告高岡は,平成27年9月2日午前11時18分,訴外亀田隆明に対し,「すでにお耳に入っているかもしれませんが,別添情報提供させていただきます。補足のご説明でお電話いたします。」として本件書面ならびに「千葉県行政における虚偽の役割」(甲2)を,一つのPDFとして,メールに添付して回付した(甲5:平成27年9月2日付電子メール)。」


対する高岡氏の答弁書
「被告高岡が訴外亀田隆明に対し,甲第5号証のメールに本件書面および甲第2号証を添付して送信したことは認め」


これによって非常に多くのことが分かる。


まず、小松氏の公益通報的な告発文書が、間違いなく厚労省から流出し、やはり当事者である高岡氏の元に届いていたこと。


そして、高岡氏の元に届いた文書には、MRICの「千葉県行政における虚偽の役割」もセットになっていたと見られること。というのは、亀田理事長は、小松氏のこの文章のことを知っている(そもそも、この文章をやめさせろという所からスタートした事件だから)ので、高岡氏がわざわざ付け足す必要はない。つまり、高岡氏の元に届いた時には既にセットになっていたのだろう。


この2本がセットになっているのは、それ以前の事情を知らない人間に説明する必要があったからと考えられ、その必要があるのは厚労省内である可能性が高い。ということで、告発文書とMRICの文書をセットにしたものが、厚労省内で回覧されていたのでないかと考えられる。


そして、それを誰かが厚労省外に流出させ、直接なのか間に誰か挟まっているのか分からないが、高岡氏に届けたということになる。
(つづく)

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