新型インフルエンザ 正しい手洗いの方法
森澤雄司・自治医大病院感染制御部部長に教えていただいた。(川口恭)
まず大前提です。日本では、「うがい、手洗い」と言いますが、必ず手洗い→うがいの順番でやりましょう。汚い手のままでうがいすると、かえって手についたウイルスを入れてしまう可能性すらあります。実は、インフルエンザ予防にうがいが有効という根拠はありません。
ということで、手洗いの方法から。
後述するように結構細かいところまで気を遣わねば効果が十分得られないので、石鹸と水で洗うより、速乾性の擦式消毒用アルコール製剤を使う方が簡単です。
ただ、水でやるにしてもアルコールを使うにしても、満遍なくウイルスをやっつけるにはコツが必要です。森澤部長によれば 「お奨めは、『花王ビオレのあわあわ手洗い教室』です。方法を歌つきで覚えられます」。方法を知っている場合には、頭の中で『もしもし亀よ~』の歌をゆっくり歌うと15秒になるので、部分部分ちゃんと洗えているか確認しながら『もし亀』を2回繰り返しても同じことになります。
水を使った場合は、洗い終わった後に手を拭く必要があります。理想を言えば、使い捨てのペーパータオルが望ましいと言います。タオルは細菌の培地になりやすいからです。また、水道が自動活栓やペダル式でない場合は、蛇口をひねるか上下させて水を止めないといけませんが、蛇口を手でひねったら元の木阿弥。手を拭いたペーパータオルで蛇口をつかんで閉めるのが正しいそうです。家であれば小まめに蛇口周辺を消毒しておくと良いでしょう。といった、この辺りのことを考えると、アルコールの方が簡単というのもお分かりいただけるでしょう。