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薬害防止に臨床研究支援? 検証委員会が第一次提言

薬害防止のための行政のあり方を検討してきた厚労省の『薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会』が、このほど1年間の議論に基づいて第一次提言をまとめた。薬害被害者たちの強い意向を反映して医薬品の添付文書への規制を強めようとさせる内容となった一方で、委員たちも知らない間に「臨床研究支援のための基金設立」が盛り込まれていた。(川口恭)

 この委員会は、薬害肝炎の全国原告団・全国弁護団と舛添厚生労働大臣との間で合意された昨年1月15 日の基本合意書と3月17 日の協議に基づいて設置されたもの。薬害肝炎事件の検証と再発防止のための医薬品行政のあり方の検討、という二つの役割を担っている。当初は昨年度中に終結の予定だったが、昨年度中に開かれた12回の委員会だけでは議論の時間が足りないという委員たちの声を受けて、今年度も継続して開かれることが決まっている。

 ただ特に行政の見直しなどに関して予算措置が必要なものもあり、それを反映するには要求して10年度予算に盛り込まないといけないため、この段階で第一次提言が出されることとなった。

 その提言の内容は概ね12回の議論を反映した妥当なものになっているが、中には今後物議を醸しそうなもの、厚労省がドサクサ紛れに利権拡大を図ったのでないかと邪推させるものも含まれている。

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