レセプト請求システム、「1か所改修は全体改修と同じ」 ─ 厚労省
■ 「重症度を判断する上で非必須項目が重要」 ─ 西岡分科会長
「様式1」(診療録情報)の「非必須項目」について、「必須でないなら外してもいい」との意見が出た一方で、「重症度を評価する上で重要」との意見もあり、継続審議となった。7月中旬に開催される「MDC毎班会議」で議論を詰めた後、これを踏まえて再度検討する予定。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
DPCの正確なデータを提出する上で、「様式1」(診療録情報)の「非必須項目」が記載されていないことが問題になっている。ご意見をお願いしたい。
[小山信彌委員(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)]
必要のないものがある......。
[松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)]
そうではなく、臨床の先生方にもう一度考えていただく必要があると思う。
例えば、退院時までに決まらないという問題もあるかもしれないが、「がんのStage分類」(非必須項目)などは、ほとんど入力されない。「ほとんど」という言い方は語弊があるかもしれないが......。例えば、チャイルド分類(肝硬変のChild-Pugh分類)もあまり入ってこない。
そもそも、「MDC毎班会議」の先生方から、「こういう項目を入れるべきだ」というご指摘があって入れたものに対して、現場がデータを入れないことをどう考えるかという問題がある。(診断群)分類の精緻化に使うために「様式1」(診療録情報)を取っているのに、入力されていないというのは、どうなのかなと......。
[小山委員]
僕はがんの専門家じゃないので、聞いたところによると、今は退院が早いから退院までに病理の結果が出ていないのでステージを入れられないんだと言っている。本当か嘘か知らないが、そういう言い方をする。
もし、絶対に必要だというのなら別だが......。「様式1」は医事課では非常に評判が悪い。正直な話。これはいろいろな意味で非常に重要な意味を持つということは理解されている。
ただ、異口同音に「必須項目じゃないんなら外してもいいんじゃないの」という意見は出ている。だから、「非必須項目」の中で必要なものは「必須項目」にして、「必須」でないものは外してしまっていいのではないか、という乱暴な意見を言う人もいる。
[西岡分科会長]
同じ診断群分類でも、重症度を判断する上で「非必須項目」が重要になる。これは齊藤先生の委員会で、本当に必要なものは何かを詰めてもらってはどうか。
[松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)]
もし可能であれば入力してほしいのは、敗血症など。敗血症が起こった場合に、それを評価するための項目が様式1にあった方がいい。「E・Fファイル」(診療報酬請求情報)で取れるものならば、それで評価することは可能だが......。肺炎もそうだが、重症度を評価する項目は「必須項目」にしていただきたい。
[西岡分科会長]
(小山委員に向かって)よろしくお願いいたします。
「様式1」については、必要な項目と、そうでない項目を再検討することをお願いして......。
[酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)]
(必須項目に)心肺停止を......。(厚労省保険局医療課の長谷川学課長補佐、うなずく)
[西岡分科会長]
事務局(保険局医療課)はそのような形でよろしいだろうか。では、「MDC毎班会議」でさらに詰めていただく。 (以下略)