マニフェストと概算要求のズレ、必要に応じて修正―民主党・鈴木寛参院議員
民主党の鈴木寛参院議員(医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟幹事長)は31日、厚生労働省の2010年度予算概算要求について、マニフェストと食い違いがある部分については必要に応じて修正を図っていくとの見解を示した。(熊田梨恵)
民主党のマニフェストと厚労省が27日に発表した10年度予算概算要求では、予算額や政策についての考え方などに食い違いのある部分が見受けられる。民主党が新型インフルエンザや肝炎、がんの対策などに3000億円を充てているのに対し、概算要求では新型インフルエンザ対策に283億円、がんなど生活習慣病対策に546億円、肝炎対策に209億円をそれぞれ計上している。また、介護事業所に対する「加算」で介護従事者の賃金を月額4万円引き上げるとするマニフェストに対し、概算要求では雇用管理の改善に取り組む事業所に対する「総合支援」や、介護職に対する教育や訓練の「相談・援助等のコーディネート」での対応を考えている。
鈴木議員は10年度予算編成に関するロハスメディアの取材に答え、予算は首相の下に新設する国家戦略局内の担当チームがマニフェストに沿った内容に編成していくとした。その上で、「何兆、何百億とか整理が必要なものは(整理)する。概算要求の内容でマニフェストに入っているものはやる。必要ないものは『やりません』『ゼロ査定です』と、仕分けして予算編成していく」と述べた。