松本
「因果関係に関する判定基準も必要でないかとは思うのだが、しかし今のところ難しい。ということでよろしいか」
永井
「発表することそのものに反対しているわけではない」
松本
「では、現段階では新型インフルエンザワクチンと死亡や重篤な例との間に因果関係を認めるものはないという整理でよろしいか」
桃井真理子・自治医大小児科教授(参考人)
「これらのデータを見せられて、よいですねと言われても、疫学的に比較検討できるデータもないし、カルテも見てないし、何も言えない。因果関係がないと言うためには、何日まで何人見たらよいのかというスタディデザインがされたデータが出てこないと言えない。そのようなスタディを行うことで危険なのかという疑念を呼ぶマイナスはあるかもしれないが、ぜひ検討いただきたい」
松本
「その点は事務局でも検討を」
事務局
「ではとりまとめの評価としては前回同様で、さらに今後の対応について、接種を行うことの適否を慎重に対応することの徹底と情報提供の徹底とを強調することで」
なんと桃井参考人の意見を無視した。が
稲松
「疫学的比較試験がなければ決着がつかない。今回の機会を捉えて解析すべきでないか」
と意見が重なったことで事務局もさすがに無視するわけにはいかなくなったようだ。
事務局
「研究班などもあるので検討したい」
次回、きちんと疫学研究について報告されるか注目だ。
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