12月16日の中医協 (ブリーフィング)
■ 基本問題小委員会④ ─ 後発医薬品の使用促進
[保険局医療課・磯部総一郎薬剤管理官]
医療課の薬剤管理官の磯部でございます。よろしくお願いいたします。私から後発医薬品の関係についてご説明したいと思います。資料は「診─3」(後発医薬品の使用促進のための環境整備の骨子案)と参考資料の2つがございます。
今日の結論から言いますと......。「後発医薬品(の使用促進)をどうしていくか」ということについては、一度(11月20日の)基本問題小委員会でご議論いただきました。そういった結果も踏まえてですね、今日、私どもから(後発品の)使用を促進するための骨子の案をご提示させていただきまして、それについては、1号(支払)側、2号(診療)側とも「特に異論はない」ということで了承されたということでございます。
▼ 療養担当規則の改正については若干議論があった。骨子案では、「保険医は、投薬又は処方せんの交付を行うに当たって、後発医薬品の使用を考慮するとともに、患者に後発医薬品を選択する機会を提供すること等患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない旨を規定することとしてはどうか」としている。
中医協としては、「こういう対応をする」ということについて総会の了解が必要なので総会の手続きがいると思いますけれども、今日は(総会下部の)基本問題小委員会で了承されたということをお伝えしたいと思います。
その中でいくつかご意見がございましたけれども......。なかなか医療現場の先生方にですね、「後発医薬品が安全でちゃんと使えるものなんだ」ということがまだまだ十分に伝わっていないので、「国として周知、ピーアールしてほしい、すべきだ」というご意見がありました。
それから、後発医薬品を選ぶためには「後発医薬品に切り替えるとどれぐらい安くなるのか」ということが患者さんにきちんと伝わることが大事だということで、「そういった努力もきちんとやってほしい」ということ。
それから、後発医薬品の銘柄数が非常に多い。多いものでは、かなりの種類数がある。同じ先発品に対して各メーカーさんがジェネリックを出してきて銘柄数が非常に多いということで、それをなんとかできないのかということ。
それから、銘柄ごとに市場実勢価で薬価を算定するということになっていますが、実際には後発品間でも非常に価格差が大きいものがいろいろある。そういったものを何か改善しないと、(患者から「どれが良いのか」と質問されても)「医療現場ではなかなかお薦めしにくい」といったご意見も(安達秀樹委員から)あって、その点についてはですね、今後そういったことをどう(改善)できるかというのは、なかなか手は難しいかもしれませんが、「議論できるようにしていきたい」というようなことを申し上げたところであります。
一応、(骨子案の議論は)思いのほかスッスッと行きましたので、(説明は)そんなところでございます。以上です。
▼ DPC(約2時間)、がん対策(約1時間)で3時間が経過した後、10分間の休憩を挟んで再開した。後ろに初・再診料の議論が控えていたせいか、30分程度であっさり了承された。
【目次】
P1 → 基本問題小委員会① ─ DPC(新たな機能評価係数の項目)
P2 → 基本問題小委員会② ─ DPC(調整係数の段階的廃止等)
P3 → 基本問題小委員会③ ─ がん対策
P4 → 基本問題小委員会④ ─ 後発医薬品の使用促進
P5 → 基本問題小委員会⑤ ─ 初・再診料