日本脳炎ワクチン接種 積極勧奨を再開 厚労省少委で方針決定
接種後に因果関係を強く疑わせる急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が発生したことから、予防接種法の定期接種対象に位置付けられながら、05年に厚生労働省課長通知で『積極的勧奨の差し控え』が行われるという訳の分からない状態になっていた日本脳炎ワクチンについて15日、新年度から積極的勧奨を再開する方針が固まった。(川口恭)
この日、開かれた厚生労働省の『第1回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会・日本脳炎に関する小委員会』(委員長・加藤達夫成育医療センター総長)で方針が固まった。
ADEMとの因果関係を疑われたものとは製法の異なるワクチンが昨年2月に薬事承認され安定供給のメドも立ったことから、この日の決定となったもの。
勧奨差し控えの5年間に定期接種対象年齢だったために免疫をつけ損なっている子供たちに対して、どのように経過措置を設けるかも厚生労働省から議題として設定されたが、科学的議論を行うデータがほとんどなかったため、逆に厚生労働省で叩き台を作るよう委員たちから要望が出て、結論は次回に持ち越しになった。