「ドラッグ・ラグ」「2010年問題」などを議論 ─ 中医協(6月23日)
■ 総会② ─ 高度医療の報告等
続いて総会では、DPCにおける新規の高額薬剤、第3項先進医療(高度医療)、医療機器の保険適用など定例の事項を報告、「中医協として特段の意見なし」とした。
ただ、高度医療の「経胎盤的抗不整脈薬投与療法」に関連して、勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)が胎児に薬の副作用が生じた場合を挙げ、「被害救済の対象にならないことにならないよう今から検討が必要だ」とくぎを刺した。
ドラッグ・ラグの解消をめぐっては、海外で承認されている薬が日本人にも同様の有効性や安全性があるとは限らないことから、副作用の面で迅速な適応を危惧する声もある。
遠藤会長は、「それは......」と少し戸惑いながら、「意見ということになるかもしれない。どこで整理するのかは分からないが、『最終的に保険収載する段階で(副作用被害の救済を)クリアーにしておいてほしい』という意見が中医協であったと伝えてほしい」と医療課に預けた。
勝村委員は閉会間際に再びこの問題に触れ、「この薬が、ということではなくて、一般論として胎児が副作用被害救済基金の対象になるという理解でいいか」と確認した。保険局医療課・迫井正深企画官は「改めて整理したい」と回答を保留した。
【目次】
P1 → 薬価専門部会① ─ 次期薬価制度改革に向けた検討事項等
P2 → 薬価専門部会② ─ 製薬業界における「2010年問題」
P3 → 総会① ─ 未承認薬・適応外薬等
P4 → 総会② ─ 高度医療の報告等
P5 → 総会③ ─ 次期改定に向けた支払側の意見等