相馬市の震災孤児支援基金、目標額2億円到達~今後は大学奨学金へ
福島県相馬市で募っていた東日本大震の遺児・孤児に支給する「震災孤児等支援金」が2億1800万円集まり、当初の目標額を上回ったことが分かった。市の担当者は「市長の意向として、『親が生きていたらできるはずだった』ことはしていきたいと思っているので、今後集まる寄付金は大学進学資金にさせていただきたい」と話しており、今後さらに1億円を募って大学進学の奨学金に充てるという。(熊田梨恵)
相馬市は東日本大震災で両親か片方の親を亡くした子供たち48人に対し、18歳になるまで毎月3万円を支給する「震災孤児等支援金」を行っている。4月26日に市の臨時議会で可決成立したもので、震災遺児・孤児を支える自治体の取り組みとしては国内初。国内外からの注目を集めている。
当初の目標額は2億円で、すべて寄付で賄うとしていた。足りない分は市の一般財源で補う予定だったが、1日の市の災害対策本部で2億1800万円集まったことが報告された。これまでに1429件の寄付が集まり、先進国や発展途上国など10か国以上からも寄せられている。
市の担当者は「当初は18歳までと考えていたが、ぜひ大学にも進学してもらいたいということになって目標を3億円に変えた。震災や親が亡くなったことによって『行けなかった』ということがないようになれば」と話している。
*相馬市震災孤児等支援金の送付先
東邦銀行 相馬支店 普通口座 1033249 ソウマシシンサイコジシエンキン
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