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みんな悩んでる 尿のトラブル

40-1-1.JPG排尿、いわゆるおしっこにトラブルを抱える人は大変多く、国内に800万人以上。
恥ずかしがったり歳のせいだとあきらめるにはおよびません。

監修/高橋悟 日本大学教授
    堀江重郎 帝京大学教授

 トイレが近い、急な尿意でがまんができない、笑ったりおなかに力を入れると漏れてしまう......。加齢や出産、肥満、便秘等さまざまな原因で、尿の回数が多くなったり漏れやすくなったという話、他人事ではないという方も多いでしょうか。実際、60歳代で約70%、40歳代でも約45%の人がこうした排尿トラブルを経験ずみ。しかし問題が問題だけに人に相談しづらく、外出をためらったり出先で水分補給を控えるという話もよく耳にします。
 でも、それでは気持ちの面でも健康面でもマイナスが大きすぎます。QOL(生活の質)向上のために、できることを考えていきましょう。

おしっこの出るしくみ
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 おしっこ(尿)をつくり、たくわえ、体の外に出す働きを担う器官を総称して、「泌尿器」と呼びます。体内の血液をろ過して尿をつくる「腎臓」、尿を膀胱へ送る「尿管」、尿をためておく「膀胱」、尿を外に出す「尿道」、それぞれが働き合って排尿のシステムが機能しています。
 通常、私たちはごく自然に、膀胱に尿を数時間たくわえ、ある程度たまるとすべて外へ出す作業をくりかえしています。これは、膀胱と尿道の筋肉のゆるむ・締まるという動きを、自律神経が絶妙に調節しているからなのです。
 自律神経は、内臓、血管などの働きを調節し、体内環境を整える神経。私たちの意思と関係なく働くので、たとえば内臓や血管を思うように動かすことはできません。反面、排泄のほか呼吸、消化、体温などを無意識のうちに調節できるのもそのおかげです。
 自律神経には交感神経と副交感神経があり、ウラ・オモテの関係で働いています。
 膀胱に尿をためる間は、主に交感神経が主導権を握って筋肉等を調節しています。尿がたまると膀胱から「たまったよ」という信号が脳に送られ、尿意を感じます。ただし限界に至るまでは、脳が「出しちゃだめ」信号を泌尿器へ送るので、がまんが可能。交感神経のふんばりどころです。
 そしていよいよトイレで用を足すとなると、脳が「出してよし」信号を送ります。すると主な調節者が副交感神経に交代し、尿をためたり止めたりしていた筋肉がそれぞれ逆に動いて尿が排出され......スッキリ!
 しかし、この排尿システムに障害が発生することも意外と多いから面倒です。筋肉が勝手な動きをして尿が漏れてしまったり、やたらと尿意を感じたり、という事態になるわけです。次頁から詳しく見ていきましょう。

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