「あるある」叩きの同じ穴のムジナ

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2007年01月30日 11:34

あるある大事典の捏造騒ぎが留まるところを知らない。
個人的には、記者時代から胡散臭く思っていたこともあり
自分の手で捏造を暴けなかったのを残念に思う程度で
「まあ勝手にやれば」と思っていたのだが
ここに来て「おい待てよ」と思うことができた。


レタスの催眠作用に実験結果と異なる放送をされたと証言している
千葉科学大の長村洋一教授についてである。
98年の話だそうだ。


被害者であるかのような顔でメディアに出てきているが
そんな偉そうなことを言える立場か?
少なくとも長村教授が、この時点で告発していれば
その後で社会に撒き散らされる害毒も少なかったはずだ。
拠って立つべき「真実」を侵されて何も言わない学者など
世の中に存在する意味はない。


果たすべき職責とやったこととの落差を考えれば
捏造した側と五十歩百歩だ。
こう私は思う。

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コメント

 自分のようなチンピラに比べれば、ずっと大きな力をお持ちの研究者でいらっしゃるようではありますが、マスコミに良いように使われたとなると、なかなか如何して理を糺すべきか、手立てがなくて困ってしまうものです。

 自分でも最近でこそ、マスコミといってもいろいろで、テレビ局や新聞社の中でもいろいろな考えの人がいて、さらにはフツーの会社と同じように足の引っ張り合いまであるのだということが仄見えてきましたが、普通の方にはなかなかそうは思えないものです。

 貴重な研究時間を割いてまで協力した番組が、科学的方法論などなんともおもっちゃいない低俗番組であると分かったとして、じゃ、これを訴訟にでもするのか?(きっと大学内で軽率さを批判されることになるでしょう)他のマスコミに泣きつくのか?(ほとんど相手にされないだろうと思います。)などと考えると、何かしようという気持ちにはなかなかならんでしょう。

 だからと言って何もしないで良いというわけでもありませんが…。

 具体的に何ができたと思いますか?

>中村利仁先生
コメントありがとうございます。

ご質問の件ですが
こういう無責任なことを仕でかす背後には
必ず無責任なサラリーマン社員がいます。
(たとえ直接は下請けの仕業だとしても)
そういうサラリーマンは
真っ当な抗議に対して、とても弱いです。

なので、局の苦情受付へ電話して
抗議するとともに訂正放送を要求し
聴き入れられなかったら監督官庁へ届ける
と伝えるだけで十分です。

>中村利仁先生

今、改めて読み返してみると
先生の質問にちゃんと答えてませんね。

「何ができたか」ですが
「最低限、局に抗議することはできたし、するべきであった」が
当方の答えになります。
たかが抗議、されど抗議で
メディア側も緊張感を持ちます。

「どうせ言っても無駄」という態度が
いかに医療報道を歪めてきたか
皆さんも記憶に新しいはずです。

もっとも臨床医は他に本務がありますから
若干、同情すべき点はありますが
学者の本務は真実の探求でないのか
そこを侵されて泣き寝入りするなら存在価値がないではないか
今回、事を蒸し返すにしても
「自分にも抗議しなかった瑕疵がある」という点を自覚すべきでないか
というのが、私の言いたいことです。

 川口さん、コメントありがとうございます。

 そうですね。科学者の一人一人が、自分が当事者であったときはもちろん、当事者でなかったとしても、テレビ局や新聞社等にこまめに訂正を求め、抗議するように働きかけていくべきですね。

 科学者の社会的責務の一つなのだろうと思います。

 これまでは、どうも科学的方法論のアナロジーから、できるだけ広い範囲に問題を提示する方法を探ってきたように思いますが、直接、担当者の上司、さらにその上の上司や苦情係に問題を持ち込んだ方が効果的であるということを、科学者の間に広めていく努力をして参りましょう。

 お力添えをお願いいたします。

中村利仁先生

ありがとうございます。
微力ながら、お役に立つことがございましたら
何なりとお申し付けください。

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